2017年10月23日月曜日

好奇心に負けて01

大っぴらには人に話せない欲望を抱え込んで、悶々とした日々を過ごす。
 小さい頃から、そうだろうという意識はあったが、第二次性徴期に入って、周囲の同級生達が女の子のことばかり熱心に話すのを聞きながら、自分は同性を欲するってことを実感する。
 女の裸を想像するのではなくて、体育の先生の股間を想像しながら、夜毎、何度も精を吹き上げた。
 高校生の間は、同級生にそのことを感づかれないように必死に隠していたが、大学生になって一人暮らしを始めてから、我慢は限界に達していた。
 ネットには、男女物だけでなく、ゲイ物の動画や画像、ありとあらゆる情報が溢れていて、勇気を出しさえすれば、すぐに体験できることは分かっていた。実際に、その世界で「ハッテン場」と呼ばれる場所に出向き、第一種接近遭遇までは果たした。けれど、急に怖くなって、何度も逃げ出したりを繰り返した。
 ハッキリ言って、もう限界だ。もう無理だ。このまま我慢し続ければ、僕は妄想だけで爆発を起こして、自分の部屋の壁に、己の血と肉の小片を貼り付けるに違いないと思われた。それでもなんとか、不安で今にも消えて無くなりそうな勇気を奮い起こし、ある掲示板の書き込みにメールを送った。心臓は高鳴り、血流は頭に登り詰め、文字をフリックする指が震える。
 やっとのことで打ち込んだ文を送信した瞬間、興奮のあまり、鼻血がでそうな勢いだった。ただ、メールを送信しただけで達成感を得て、既に初体験を経験してしまったかのように錯覚したけれど、まだ何も始まってすらいない。
 ある線を踏み出すと、物事は激流に背中を押されるように、流れ始める。メールを送信して数分もしないのに返信が届いた。

「メールありがとう。俺は、パーティを主催するkazuです。掲示板の募集記事にも掲載しておいたけど、念のため自己紹介しておくね。俺は、178*75*29のサラリーマンで、週3ジムで鍛えてる筋肉質なバリタチです。駅近のホテルを手配して、月に1回くらいのペースで乱パを主催してます。毎回、参加者が10人~20人くらい集まり、盛り上がります。今のところ、日曜日の参加予定は15人。タチが5人、リバが4人、ウケが6人。年齢層は20代が中心で、最年長でも35歳です。
君のプロフは、172*63*18だったよね?タチ・ウケ教えて貰ってもいいかな?もし大丈夫なら、身体のシャメ送ってくれると早いんだけど、無理だったら別にいいよ。
もちろん参加費は不要で、ゴム・ローション、適当な大人のおもちゃ、お茶、軽い食べ物は準備するから気軽に参加してください。メール待ってるよ」

2017年7月12日水曜日

アンダーグラウンド2 10

両腕の力を使って、ケツへの負担をなるべく減らそうと耐える。しかし、振動とスィングで内部から責められると、快感のため、ともすれば腕の力が緩む。そうすれば、バイブが内蔵深く食い込んで、まるで串刺しにされた鶏の気分だった。ケツの奥1点に圧迫が集中し、下腹部を中心に痙攣が走る。
 かなりヤバイ感覚だ。今まで味わったことのない別次元の快感だった。ペニスを奥深くに突っ込まれて抉られるのも快感なのだが、圧迫が半端ないのだ。真っ赤に焼けた塊が、急速に膨らんでゆく。
 腕の力が抜けてゆき、ケツの穴1点で宙吊りにされた状態になった。もうほとんど白目を剥いているに違いない。ディルドを固定した三角木馬に張り付けにされた状態だった。スポットへの圧迫は強烈で、射精していないのに、延々と射精しているような快感が続いた。
 「あぁあっああぅああぅあぅあひぃああぁひぃぃ」
 1点で串刺しにされた身体が勝手に痙攣して暴れる。その刺激が刺激を呼び、無限の快楽がケツの穴から全身に伝播し、発散した。
 「ああぅ。お願い。あぅ。もう。あぅあぅ」
 呂律の回らない舌で、必死に懇願する。
 「やめて、もう。。。狂う。。。狂っちまう。。。」
 全身から汗が吹き出し、ペニスから信じられない先走りが溢れ出し、飛び散った。
 「狂えばいいじゃないか。お前は見世物なんだからよ」
 筋肉男は、痙攣しながら快楽に溺れる俺を意地の悪い顔で眺めるだけだ。
 ただ、20~30分もそんなことを続けていると体力の限界が来たのか、失神寸前まで追い込まれる。男は、慣れた様子で、俺の顔をマジマジと観察し、「限界かな」と呟いた。
 バイブと両手の枷を外された瞬間、俺は正体なく床に突っ伏す。体力には、それなりに自信があったけれど、精根尽き果てて、身動きできない状態だ。既に、ケツからバイブは抜かれていたが、あまりに強烈な刺激が長く続いたので、まだ、内臓をえぐられているような余韻が残っていた。
 「すげぇな。見てもらえよ」
 男は、突っ伏した俺の下半身に腕を差し込み、四つん這いの格好を観客に向けた。
 「おおお。。。」
 「なんと。。。」
 観客からどよめきが起こる。
 「見事なアナルローズだぜ。おまえのマンコの粘膜が真っ赤に充血して、めくれ上がってるぞ」
 そんな。そんな恥ずかしいものを見ないでくれ。そう叫びたかった。
 男の指がめくれ上がった粘膜を撫でる。たったそれだけのことで、強烈な快感が走り、とつぜん痙攣が戻ってきて、下半身の筋肉が勝手に踊り始める。俺は壊れてしまったのだろうか。自分で自分の肉体を制御できない。
 観客のひとりが、持っていたステッキの先でローズを撫でる。肉体は俺の制御を離れ、喘ぎ声を漏らしながら、壊れた人形のようにケツを振った。
 観客たちは、我先に飛び出してきて、俺のめくれ上がったマンコを玩具にした。興奮しきった空気が部屋に充満し、いつまでも壊れた人形のように俺は踊り続けた。


2017年7月11日火曜日

アンダーグラウンド2 09

「突っ込む前からマンコがジュクジュクに濡れてやがる。早く欲しいってか?」
 指を抜いても、卑猥な言葉責めは続く。
 「もっと太くて硬いのが欲しいよなぁ」
 先程、横引きの鋼管に取り付けられたバイブの先端が穴に宛てがわれた。その流れで男は、俺の前に周り、足の下からレンガをひとつづく抜いた。当然、身体が下がる分、バイブが中に入ってくる。と同時に、バイブの振動が微弱なものから強いものへと変えられる。
 「あっあぁ」
 自分を呪いたい気分だった。まるで気分を出しているように喘ぎ声を上げてしまったからだ。
 「いい声で鳴くじゃねぇか」
 男は嬉しそうに顔を寄せてきて、無理やり口を吸われた。ローションで濡れた手でペニスを扱かれ、思いっきり乳首を抓られた。
 「あぁあぁん」
 声が漏れた。どんどん雌になっていく自分が呪わしい。
 男は俺の頭に手を伸ばし、覆っていたマスクを履いだ。驚いて男に非難の眼差しを向けるが、両手を吊るされていて抵抗できなかった。
 男は、再びしゃがみ込んで、レンガを更にひとつづつ抜いた。バイブは根本まで埋没し、内臓を突き上げてくる。振動が最強に移され、先端の振動が敏感な部分を直撃した。
 「あっあっあぁああうあぅあぁぁ」
 もう男を目で追う余裕がなくなった。極太のバイブが中で暴れまわっている。
 「あぁひぃああぁあぅあひぃぃ」
 男は俺から距離を取って、リモコンの2つのダイヤルを巧みに操作し、振動とスィングで責め立てた。これ以上ないくらい勃起した亀頭の鈴口から大量の先走りが溢れ出し、糸を引いて床に落ちてゆく。痩せ我慢せず、今を楽しもうかと葛藤し始めたとき、突然、部屋の片側の壁がスライドし始めた。観音開きに音もなく開いてゆく。
 扉の向こうには別の部屋があって、複数の人間がソファに腰掛けて俺を眺めていた。かなり高齢な男が多いようだったが、どの顔も好色に染まっている。枯れた感すらある老人達の目は、爛々と輝き、舌なめずりしそうな勢いで、このショーに齧り付いていた。
 そういえば、スカウトの男は、ショーに出ろと言っていた。誰もいないところで、俺をいたぶっても仕方がないのだ。
 そうか、控室で見たエロ動画は、同じように別の男が、騙されて、ここで犯されているのを録画したものだったのだ。全てのからくりが分かったからと言って、いまさら俺にはどうすることもできなかった。
 ただ、ショーとしてだけでなく、この映像が、DVDで市販されることもあり得ると思い至って、目の前が真っ暗になった。強烈なケツへの刺激は止むことがなく、勃起は収まる気配がない。
 「あぁひぃああぁあぅあひぃぃ」
 玩具を与えられた子供みたいに、筋肉男は嬉しそうにリモコンを操作し、俺をいたぶり続ける。
 「どうした?淫乱マンコ野郎。こんなに、たくさんの観客がいるんだ。嬉しいだろう?興奮するだろ?もっとエロく乱れようぜ」
 最後のレンガを外された。手枷に取り付けられた鎖がピンと張って、足が中に浮く。電動バイブはさらに奥深くまで達し、胃を突き上げる。体重のほとんどがケツの穴に掛かり、痛みがました。鎖を握りしめて懸垂し、体重を分散する。だが、それもいずれ限界が来る。
 男は楽しそうに俺を眺めていた。

2017年7月10日月曜日

アンダーグラウンド2 08

 セキュリティらしい黒服の男から、別のスタッフに引き継がれた。強面するところは共通項だが、若干だけ対応がソフトだった。男に指示されるままに、浣腸して中を綺麗にし、シャワーを浴びて、汚れたものが出なくなるまで洗った。
 シャワールームを出ると、ショーで着るものが用意されていた。 まずは、コックリング3連、Oバックの小さな下着、筋肉が強調される極端に丈の短いタンクトップ、そして、鼻と口以外を覆うマスクだった。タンクトップとマスクは伸縮性の高い生地で出来ていて、身体にフィットする。
 そのまま別室で待たされたのだが、大型画面にはエロ動画が流されていて、こんな状況なのに勃起を我慢することができなかった。
 画面の中で、筋肉質の美味そうな男が、天井から吊るされたロープに両手を縛られて、自由が利かない状態で、犯されている。 最初は、嫌がってる様子を見せていたけれど、逃げることもできず、バックからデカイものでハメられてしまえば、その気がある以上、興奮するなというのが可愛そうだ。でかいケツを犯されながら、その男も完全勃起させ、ひぃひぃ喘いでいた。最近のエロビデオは、どうしてこんな良い男が、顔出し併記で出演するのか不思議に思う。それぞれに事情があるのだろうが、ビデオに顔出しで出演して、一般的に販売されてしまったら、普通の社会人なら色々な支障があるように思うのだが。
 15分ほどして、男に呼ばれるままに別室に移動した。そこは、広めの普通の部屋だった。普通と違うところは、窓が全くないところと、部屋の中央に、鉄パイプが立体的に組まれているところだった。
 「少し待っていてくれ。今日のおまえの相手がすぐ来るから」
 男はそう言い残して出ていった。
 手持ち無沙汰だったので、中央の組パイプを観察する。ビルの解体や改修でよく使われる足場のようだ。複数の単管をクランプで固定して、立体的な構造を作っていた。トップの梁は天井近くまで届いており、背伸びしても届かない。
 「待たせたな。始めようか」
 全身筋肉で覆われたプロレスラーみたいな男が入ってきた。同じように全頭マスクを着けているが、それ以外は全裸で、コックリングで締め付けられた巨大な肉棒が、早く突っ込ませろとばかりに天を突いていた。
 男は、単管パイプの足元にレンガを数段積み、天井付近にある梁に鎖付きの手枷を吊り下げた。説明は必要ないだろうと男の顔が笑んでいる。ここまで来て、嫌だと駄々をこねても始まらない。 レンガに両足を乗せ、バンザイする。
 「逆だ。反対向け」
 どちらでも同じだと思ったが、言われた通りに回れ右して、レンガに乗った。両手にはタオルが巻かれたので、体重が掛かったとしても鬱血はひどくないだろうと思われた。両手両足を広げて、X字になる形だ。レンガの上に乗っているので若干の不安定さはあったが、両手でも身体を支えているので、なんとか態勢を維持できた。
 両手を固定されたところで、禍々しくもリアルな電動バイブを持ち出してきた。バイブの端は短い鋼管に固定されていた。ああそういうことか。尻の当たりに横一文字の鋼管が走っている理由と逆を向けと命令された理由が分かった。案の定、男は横一文字の鋼管中央にバイブを取り付ける。上向きに取り付けられたバイブは、ちょうど俺の尻のあたりに調整された。
 「可愛がってやるからな」
 男は嬉しそうに囁き、ローションを尻の割れ目に流し込み、太い指を使って割れ目に塗り込んだ。指先が敏感なマンコに当たるたび、俺がビクリとなるのが嬉しいようだ。
 「かなりマンコが敏感じゃねぇか。こんな身体してんのに淫乱なんだってな。おまえ」
 男は、俺に聞かせるには大き過ぎる声で、言葉責めを始める。
 「おら。おまえの淫乱なマンコに指が入るぜ。つるりとな」
 遠慮のない指使いで男の太い指が入ってくる。広げず、いきなりだったので、少し痛い。
 「こんな指程度で痛いわけねぇだろうが。雌犬が」
 中を弄られ、思わず母音が溢れる。
 「やっぱり淫乱だな。指だけで気持ちいいのか?変態」
 こぼれ落ちるくらい大量のローションが割れ目に流し込まれ、男の指で塗り込まれてゆく。1本だった指は2本になった。
 こんな場所に呼び出され、謂れもない虐待のような責めを受けながら、俺のマンコは感じていた。俺ってこんなに淫乱だったのだろうかと自問自答したいところだが、肉体は精神を裏切って、リングを噛ましたチンポはギンギンで、先走りすら垂れ流していた。

2017年7月5日水曜日

アンダーグラウンド2 07

 あのときは、狂っていたのだとしか思えなかった。今思えば、どうしてあそこまで性欲の情念に我を忘れていたのか不思議ですらあった。
 ただ、ひとつの発見があったことも事実だ。自分自身にこれ程の淫乱さと、マゾ的な性癖があるとは知らなかった。正直な話、年齢なりのセックス経験はあったけれど、それは性欲の対象が同性である以外に、偏った変態性はなく、至極、ノーマルなものだった。互いにキスし、愛撫し、性器を慰め、そして、合体して、射精する。互いが満足すれば、ベッドで軽いペッティングをして、シャワーを浴びる。時間があれば食事か、酒を共にし、なければ、再開を約束して別れる。
 なのに、あの夜の俺は、誰に見られるかも分からないロッカールームで男の前に跪き、フェラをするだけでなく、鏡に映る変態的な己に被虐感を抱いて興奮したのだ。あろうことか、イマラチオを受け入れた上に、飲尿まで喜んでしたのだから、自分自身で信じられない。まさに、狂っていたとしか考えられなかった。
 破廉恥な格好で、人目を忍びつつも興奮を覚え、タクシーの中で、運転手の視線に隠れながら愛撫を受けた。もうその頃には、例えようのない乾きを覚えていて、これが濡れるということなのだと初めて知った。その後は、ブレーキが全く効かない状態に陥って、マンションの外部階段でハメられ、トコロテンにまで至る。さらに、一晩で二度目の合体を果たし、ペニスを突っ込んで欲しいあまり、男の無茶な提案を受け入れたのだ。それも、自ら尻タブを開いて、突っ込んで欲しいと哀願する屈辱的な行為をしてまで。
 冷静になった今では、顔から火が出そうなほど恥ずかしく感じる行為の連続だ。だが、あのときの興奮を思い描いたとき、濡れるといった感覚が戻ってきて、また、辱めて欲しいと感じているのだから救いがない。
 しばらく経過して、ジムであの男と会った夜、約束のデビューは、次の週末であることを告げられた。ハッキリ言って、躊躇しなかった訳ではない。だが、心の何処かで、若干の期待が有ったのは事実だ。あの興奮を再び体験できるかもしれない。いや、もしかしたら、もっと変態的な行為で、あれ以上の興奮を得るかもしれないという期待感だった。
 男は、当然のように、俺が向かう場所と日時を示し、既に、俺の肉体には興味を失ったようだった。僅かな期待として、もしかしたら今夜もあの時のように、スリリングで変態的な欲望を叶えられるかもしれないと、少なからず期待していただけに、がっかりしたのは言うまでもない。

 指定されたのは、駅から近い古びたビルの一室だった。玄関から見上げたビルの佇まいから判断すると、フロアは比較的広いようだが、灯りが漏れておらず外から様子を伺うのは難しい。会社の看板は、聞いたことがないものばかりで、数社で8階建てのビルを専有しているようだった。
 約束の時間になったので、玄関を潜ると、ホールに黒服の男が2人立っていた。指示された通り、名を名乗り、来訪の理由を告げると、片方の男がファイルの内容を確認して、俺の顔をしげしげと眺めた。内線の受話器を持って待機していたもうひとりの男は、同僚が頷くのを見て、ボソボソと通話する。
 玄関の外にも、ホール内にも複数の防犯カメラが設置されているし、古びたビルの割にセキュリティは厳しいようで、何かしら不穏な雰囲気を漂わせていた。受話器を置いた男が同僚に目配せすると、ファイルを持った男が「どうぞ」と呟いた。
 男のエスコートでエレベーターに乗る。最上階でエレベーターを降りると、そこは別世界だった。古びたビルの外観やホールの佇まいとは一変し、大理石の床、無垢材を用いた壁、イタリア製の家具、そして、間接照明の適度な灯りが、高級なラウンジを彷彿とさせる。
 俺は、男に従い、スタッフオンリーと小さく表示されたドアを潜った。


2017年6月29日木曜日

アンダーグラウンド2 06

 指を突っ込んだときにも感じていたことだが、この男のマンコは、かなりの名器だ。表現が難しいのだけれど、とても具合の良い締りをしている。単に肛門括約筋が硬く、部分的に締め付けの良いマンコは、いくらでもいる。だが、この男のは違った。
 実は、腸壁の粘膜は、比較的襞が少なくつるりとした感触がある。だが、このマンコは、波打ちが大きく、その緩やかな襞が、いわゆるみみず天井の具合に近い。さらに、肉棒全体を緩やかに締め付け、纏わりついてくる。
 いくらお預けを食ったからと言って、この俺が、速攻でイキそうになるくらい具合が良い名器だった。さらに、申し分のないことに、いかにも美味そうな肉体をしているのだ。筋肉量が多い上に、適度な脂肪が乗って、たまらなくエロい。
 胸を鷲掴みにしながら、でかいケツを掘り上げる満足感といったらなかった。何よりも俺の肉棒の虜であるかのように、全身を波打たせながら自らケツを振り、淫乱マインド全開である。逆にこちらが、男の喘ぎ声で誰か起きてこないか心配になるくらいだった。
 ゆっくり楽しみたかったが限界が近かった。男の方も、かなりヤバそうだ。細かな痙攣が下半身に走り、声が上擦ってきている。たぶん、このまま直撃を数度食らわせれば、漏らすはずだ。両手ででかいケツを引き寄せ、当てにいった。
「あっあぁぁ。ダメ。そこは。。。あぁぁ」
 案の定、数度直撃しただけで、大量の子種をボタボタと滴らせた。トコロテンを確認したところで、こちらもピストンをマックススピードに上げ、粘膜を擦り上げる。みみず天井が肉棒に絡みついて、得も言われぬ心地だ。雄叫びを上げたいところだが、我慢して、奥深くにぶっ放した。尿道がドクドクと子種を送り込む。
 男はケツを付き出して密着して、一滴も零さず搾り取ろうとする。最後まで可愛い奴だ。
「これで終わりじゃないだろうな?」
「もちです。一発なんかで満足できる気分じゃないですよ」
 俺は答える替わりに、肉棒を男の中でヒクヒク動かしてやった。男は、首を捻って、こちらを向き、嬉しそうに笑んだ。

 部屋に移動し、汗を流した。男のも、俺のも勃起は収まらず、勃ったままの状態だから笑える。ベドで並んで横になり、濃厚なキスを交わした。自然の流れで、M字開脚の太腿付け根を両手で押さえ込みながら挿入した。マンコは充血したまま、熱く熟れて、纏わりついてくる。
 ゆったりと腰を振りながら、俺の肉棒の味を刷り込んでゆく。眉間に皺を寄せたセクシーな表情がそそる。
「面白いバイトがあるんだがな」
 ハメながら耳元で囁く。
「おまえの肉体とマンコなら、かなり稼げるぜ。それに楽しめる」
 首を横に振りながら、だが聞いている。
「身体を売るバイトじゃないんだ。やってるところを見せるだけで高額が稼げる」
「そんなの嫌です。。。」
 マンコから肉棒を抜く。
「えっ。。。そんな」
「俺はスカウトなんだ。やる気のない奴にサービスする謂れはないんでね」
 媚びた表情で欲しがって見せるが、そうはいかない。情に流されるほど甘くはないのだ。
「帰っていいぞ」
 冷たく突き放す。
「そんな殺生な。。。マンコとろとろなのに」
「ビデオじゃない。金持ちの親父にショーを見せるだけなんだ」
 考える素振り。もうひと押しか。
「相手は選りすぐりだからな。もっと狂えるぜ」
「一度だけ。。。なら。だから」
 一度、参加させれば、もう逃げられない。
「四つん這いになって、自分でマンコ広げろ。欲しいんだろ?」
 俺の命令には素直に応える。自らマンコを押し広げ「下さい」と呟いた。後ろから肉棒を突っ込み、髪の毛を鷲掴みにして乱暴に犯す。
「勿体ぶってんじゃねぇよ。この淫乱マンコ野郎が。変態のくせしやがって」
 言葉責めだと思ってるのかもしれないが、これは本心だった。

2017年6月28日水曜日

アンダーグラウンド2 05

いきなり小便を流し込まれて、泣きそうな顔をしながら、それでも必死に零さないように受け入れている男が愛おしく感じられた。これなら充分に使えるし、育て甲斐があるというものだ。ただし、完全に仕込んでしまっては面白くないから、調教する過程を含めてオンジョブで育てることとしよう。
 最後の一滴まで飲み干した褒美に、甘いキスをしてやった。アメとムチは、調教の常だ。要は動物と同じこと。痛みと餌という動物の調教とは、少し違って、快楽と精神的な満足が、この場合のアメなのだが。
 後ろで手を組ませて、仁王立ちさせ、細紐で玉と竿の付け根をきつく縛る。それでなくともギンギンに勃起しているのに、なぜ縛るのかって?羞恥プレイの一環さ。
 俺がトレーニングで身につけていた薄い化繊のハーフパンツを履かせる。汗を吸って半透明になった生地が、筋肉にぴったりとフィットした。下着を履いてないから、玉や竿の形がくっきり浮き上がる。尻の割れ目まで、あからさまなので、裸よりエロかった。上もノースリーブのスポーツギアを着せる。体脂肪率が少ないから、ハードトレーニング後の胸筋はカットが良く効いて、腹筋の形といい美しい。
 着てきた服はバッグの中に仕舞わせ、半裸状態のエロい姿でジムを出る。流石に、この格好で電車に乗せるのは危険だったから、タクシーを拾うことにした。ジムの前で拾うこともできたのだが、羞恥プレイをもう少し楽しむことにする。先に独りで大通りまでジョギングさせ、俺は少し離れて様子を観察する。M気はあったようだが、本格的な調教を受けるのは初めてのようだ。暗闇でも、それと分かるほど真っ赤になっている。
 完全勃起した亀頭が化繊で擦れて刺激が強く、上手く走れないようだった。じっとりと汗が滲み、薄い化繊は肌の色と融合していく。ぷりぷりと動く尻が煽情的で、押し倒して犯したくなるのをこちらが我慢しなければならない有様だった。あいつも限界だろう。これ以上、ジョギングを続ければ、触れることなく子種を吹き上げるに違いない。
 男に追いつき、タクシーに手を上げる。運転手に自宅近くの目印を告げる。横に座った男のぷくりと突き出した乳首を指先で弄ってやる。声を出さないように我慢するのに必死な様子が可愛い。亀頭を刺激すれば漏らすに違いないから、玉を指の腹で撫でてやる。発情しきった状態で、薄い生地越しに愛撫されると堪らないはずだ。それも前の座席には運転手がいて、おおっぴらに変態であることを知られたくないとの自制が、さらに興奮を呼ぶ。男のマンコは、本物の女のように、充血して愛液でジュクジュクに濡れているはずだ。
 自宅までの15分が、永遠に感じたとこだろう。もう少し若い男なら、間違いなく漏らしていたはずだ。直接の刺激なしに、精神的な興奮だけでする射精は、夢精と同じで、究極的な快感で、体験したことのない人間には分からない。
 タクシーを降り、マンションのオートロックを潜る。エレベーターではなく、階段に向かった。部屋は3階だから、階段でも行けるけれど、普段はもちろんエレベーターを使う。今日は特別。2階の踊り場で男を抱き寄せた。
「どうだ?感じまくりだろう?」
「はい。こんなの初めてで。。。完全に雌になっちまってます。マンコ濡れまくりで、欲しくて、欲しくて、もう狂いそうです」
「そこに手を付いて、マンコ突き出せよ。後ろから突っ込んでやるから」
 普段なら躊躇するだろう命令も、今なら拒否する余裕がない。本当に欲しくて仕方がないのだ。自らハーフパンツを膝まで降ろし、熟れきったマンコを晒す。
「下さい。もう我慢できない。マンコが溶けそうで」
 ローションすらいらないほどに準備万端のようだ。少しだけ亀頭に唾をまぶし宛てがった。熟れた尻を引き寄せ、肉棒を埋める。
「あぁぁ。すげぇ。。。こんなに感じるの初めてだ。。。すげぇ」
 自ら尻を振り、粘膜に俺を擦りつけ、白目を剥いて、うわ言を垂れ流す。本当に狂ってしまったように、もう他のことは何も考えられないようだった。全ての神経がマンコに集中している。
「あぁぁ。こんな感じたことない。ファックしてください。俺を犯しまくって」
 実際、俺も限界だったのだ。こんな完璧と言って良い肉体を持った雄を前に、お預けが長すぎた。言われるまでもなく、一心に腰を振り、内臓を抉った。普段なら、この程度のセックスで果てるはずもないのだが、今はすぐにでも射精しちまいそうな勢いだった。

2017年6月26日月曜日

アンダーグラウンド2 04

最後まで犯ってしまっても良かったのだが、もう少し適正を判断する必要があった。
 ひとつは、お預けを食らわすことで、どこまで淫乱に成れるかということ、そして、もうひとつは、こいつにM性があるかということだ。スカウトする上で、これら2つの要件は、とても重要なことだった。
 本人が淫乱な奴ではなくて、純粋な恋愛を求めているのであれば、スカウトが成功する訳がない。さらに、M性が強ければ、話に乗ってくる可能性が高いばかりか、商品としての幅も広がるし、客の受けが良いのは言うまでもないからだ。
 シャワーを止めて、さっさとロッカーに移動した。バスタオルで全身を拭っていると、少々不服そうな様子を見せながら入ってきた。股間は勃起が収まらないようで、俺から見えない方を向いてタオルを使っている。俺はさっさとジャージの上下に着替え、荷物をまとめた。
「今夜はたっぷり可愛がってやるから、大人気なく不服をあからさまにするもんじゃない」
 そう耳元で囁いてやると、見る間に耳まで真っ赤になった。なかなか可愛いところがあるじゃないか。じゃぁ少し調教の続きをしてやるか。ジャージから半勃起の肉棒を取り出し、後ろ手に握らせる。びくりと身体を反応させながら、勃起の角度が明らかに増す。
「しゃぶっていいぞ」
「え?でも。。。」
 誰かが来るかも知れないと恐れている。そりゃそうだ。ここは、会員全員が使うロッカーだ。夜が遅いとは言っても、こいつは、もう誰もいないことを確信できない。
「俺のをしゃぶるのが嫌なのか?」
 追い打ちを掛けると数分間躊躇した上で、俺の前にしゃがみこんだ。可愛い顔をする。恥ずかしくて、誰か来るかも分からないから不安で、だが、しゃぶりたくて、欲しくて堪らないのだ。そそる表情だった。羞恥と恐れの間に淫靡は生まれる。俺はフェラぐらいじゃイクことはない。そうしたいのなら、何時間でもしゃぶっていられるぞ。
 俺の膨らんだ亀頭を口に含んだ途端、羞恥や恐怖の色が薄まった。こいつは、かなりの好き者だ。やはり俺の目は確かだということ。
 態勢を少しずらして、壁一面に張った鏡が見える位置を取る。男は、俺の意図を的確に汲んでいるようだ。横目で、鏡に写った自分を見ている。自分の目で見るよりも、鏡や映像に写った淫乱な姿の自分を見る方が興奮は増す。自分の恥ずかしい格好を客観的に見ることで興奮する奴は、Mの素質が充分にある。その意味でも、こいつは合格だ。
 実際、両膝を床に付いて、腰に巻いていたバスタオルを落とし、股間から生えている己の勃起を鏡で見て興奮しているようだった。男のくせに、他の男の前に跪き、羞恥でしかない行為を興奮しながら行っている淫乱な自分に萌えるのだ。俺に服従することを態度で示し、褒美である男のシンボルを自分の口で慰める。果ては、自分は道具でしかなく、主人の意のままに使われることを喜ぶようになる。己の快感は二の次で、主人の快感のために自分があることの喜びを味わう。もう、こうなれば、充分な変態のドMの領域だ。ドMの道は奥深い。突き詰めるつもりならば、際限なく深いコールタールのような肉欲と腐臭が漂うドロドロの世界。さぁどこまで堕ちる?
「自分でマンコを慰めてみろ」
 俺を咥えたまま、ぎょっと目を見開くが、今更、後戻りはできない。唇の端からこぼれ落ちた唾液を指に取り、穴に突っ込む。その恍惚とした表情が、十二分にその素質を伺わせた。
 足の先で2つの玉を踏んでやる。あまりの痛さに悶絶しながら、それでも反抗の素振りは見せない。かなりのMである。いいだろう。
 男の髪の毛を鷲掴みにし、喉の奥まで一気に突っ込んだ。胃が反転し、中身がせり上がってきて、俺の両膝に手を付いて、押し返そうとする。だが、俺は許さない。強い視線で男の目の奥を凝視する。男は本能的に、反抗してはならない旨を忖度する。
 力が入っていた両手を離し、腰の後ろで組んだ。なかなか見込みのある奴だ。そこまで、従順を示すのなら、乱暴にする必要もない。喉が開き、俺を受け入れる準備が出来るのを待って、優しく奥を抉る。身体が拒むから辛いのだ。決して楽ではないが、開き、受け入れば、辛さは最小限で済む。なにより、己の肉体が、主人の快感の役に立つという恍惚の前に、それは些事でしかない。
 地位もある、筋肉の鎧で覆われた肉体の男が、認めた男の従順な便器に、自分の意志でなる。どちらが主人で、どちらが奴隷であるかを肉体に焼き付ける。
「こぼすなよ」
 その意味が充分、浸透するのを待ってから、喉に直接、小便を流し込んだ。

2017年6月21日水曜日

アンダーグラウンド2 03

 彼はシャワールームに消えたまま出てこない。閉館間近で、スタッフを除き、会員はもう残っていなかった。スタッフに断りを入れて、シャワーを浴びることにした。ブースのひとつだけが、使用中だ。あえて、隣のブースを使うことにした。
 「大丈夫ですか?重量ちょっときつかったかな?」
 それとなく声を掛けた。
 「いえ。一人では無理ですが、補助をお願いできたので、ありがたかったです」
 これで、隣が俺だと分かったはずだ。しばらく、黙って、シャワーを浴びた。隣も静かにシャワーを浴びている。
 直感があった。俺のエロい格好と目の前に晒した膨らみを想像しながら、扱いているに違いない。シャワーを出したまま、そっと移動し、隣のブースの扉を開いた。彼は壁を向いているから、気が付いていないようだ。右手がゆっくりと上下している。明らかに自分で慰めているようだ。そして、左手の指が、肉付きの良いプリッとしたケツの割れ目に埋もれていた。中指を立てる格好で、粘膜を慰めている。誰にも見られたことがないだろう行為を俺はしばらく眺めていた。
 俺の股間は完全に育ち、天を突いてヒクヒクと頭を振っている。
 「お手伝いしましょうか?」
 俺は、彼の後ろから声を掛けた。隣でシャワーを浴びていると思っていた俺が真後ろから、それも自慰をしているところを覗かれていたことに、彼は慌てた。目と目が合う。彼の視線が、俺の勃起へと落ちてゆく。驚いた顔が、ほっとした顔に変化してゆく。ブースに入り、彼の前で仁王立ちになる。彼は、自然の流れで俺の前に跪き、愛おしそうに勃起したものを握りしめた。全身に湯を浴びながら、俺を含んだ。湯よりも熱い粘膜が俺を包み込む。それは、とても心地よいものだった。フェラがかなり上手い。そっと彼の頭に手を置いて、好きにさせた。エラの裏をなぞるように舌を這わせ、口腔内の粘膜で俺を締め付ける。そして、少しづつ呑み込んでゆく。忙しなく頭を振るのではなく、ゆっくりと粘膜を擦りつけているのに、締りがよく心地よかった。
 しばらく、フェラを楽しんだ後で、脇に手を入れて立たせ、壁に両手を付けさせる。両足を少し引くようにして、プリプリのケツを突き出させる。ここが使えるのは、先程の行為で分かっていた。首筋を吸いながら、指の腹で奥の蕾に触れた。全身に細かな痙攣が走る。
 「前から気になってたんだ。犯らしてくれるか?」
 返事の替わりに、首を捻ってキスをねだってくる。唇を重ね、舌先で彼をまさぐった。柔らかく熱い舌先が触れて、電気が背筋を駆け降りる。互いに舌を絡め合い、そして吸った。中指は既に彼の中にあった。熱い粘膜がドクドクと脈を打っていた。指先を動かすと、彼は眉間にシワを寄せ、快感に耐えている。指をさらに奥まで入れて、敏感な部分をねっとり刺激してやる。俺の舌をより強く吸い、泣きそうな顔をする。
 「エロい顔するじゃねぇか。肉体は誰よりも雄なのに、ここは雌そのものだな」
 意地悪なことを耳元で囁いてやった。もう堪らないようで、全身で俺に抱きつき、下半身を擦りつけてくる。穴を引き上げるようにしながら、敏感な場所を強く押した。彼の下半身が波打つ。
 「指だけで、漏らすなよ」
 媚を含んだ眼差しで俺を見つめ、唇を重ねてくる。
 「欲しい。トレーナーのデカマラが欲しい」
 顔を引いて、必死な様子で訴えかけてきた。だが、乱暴に指を使うだけに留める。
 「お願いします。我慢できない。突っ込んでください」
 もう発情した雌犬同様だった。
 俺は指を抜き、シャワーを止める。隣のブースのも止めた。
 「場所を替えよう」
 俺は、発情した雄を残したまま踵を返した。

2017年6月19日月曜日

アンダーグラウンド2 02

「こんばんは。精が出ますね」
 「こんばんは。もう日課ですからね。ジム来て身体を動かせないときは、筋肉がウズウズして気持ち悪いんですよ」
 「分かります。ベンチの補助しましょうか?」
 「よろしいですか?ありがとうございます」
 普段から、会員には積極的に声を掛けてコミュニケーションを取るようにしているから不自然ではない筈だ。少し違うのは、今日のユニが特別に際どいところだろうか。
 ジムは週に木曜日だけ休みなのだが、月曜日の夜は、流石に利用者が少ない。今日は特に少なくて、その中のひとりがターゲットであることを確認できたので、あえて、このユニを選んだのだ。
 とは言っても、こちらも表向きはトレーナーなので、変態チックな露出度の高いものは不可だ。上はノースリーブ、下はショートタイプのユニだ。
 ただし、どちらも白色のポリエステル素材の薄い生地で、ぴったりと筋肉に張り付くタイプだった。通常、黒とか青が多いのだが、薄いポリエステルだから、無地の白だと、ほとんど透けていて、筋肉の形がくっきり浮き上がってエロいことこの上ない。もちろん、鍛え上げた自慢の胸筋、シックスパック、大腿筋、大殿筋は言うに及ばず、もっこりとボリューム感のある股間は、亀頭や竿の血管まで想像できてしまうほど。普通は、アンダーウエアも身につけるが、今日は特別にノーパンだから、エロすぎて眩暈しそうなほど、フェロモンむんむん。
 ジムに入る前に、念入りにストレッチをし、軽くランニングをしておいたから、薄いポリエステルが汗を吸って、ジットリと濡れた感じだ。
 汗に含まれる雄のフェロモンが滲み出して、発散しまくりで、先程、すれ違った30代後半の女性が立ち眩みを起こしていた。
 実際、ターゲットの彼に、声を掛けたときも、目のやり場に困るといった感を出さないようにするので必死だった。彼の股間が、ボリュームを増し、それを隠すために、それとなくウエアを整えていたのを見逃しはしない。うまく、ベンチプレスに誘導し、彼をベンチに寝かせて、120kgをセットする。彼にとっては、かなりハードなはずで、補助者がいなければできない重量だ。
 もちろん、補助を装いながら、軽いブリッジ状態の彼の視線の先に、俺の股間が来るように調整して腰を沈める。極限まで盛り上がる大胸筋と三角筋、上腕三頭筋が、彼に余裕がないことを伝えている。先程まで、膨らんでいた股間もボリューム感を減らしていた。
 だが、しっかり視線は、俺の盛り上がった股間に注がれていて、バーベルを上下するたびに起こる荒い呼吸がどちら起因なのか疑わしいほどだった。汗を吹き出させながら5回を上げる。普通ならこことで休憩だが、「ワンモア!」と檄を飛ばすと、プルプル震えながら6回目をギリギリ上げた。
 補助者である俺は、バーベルを軽く保持し、ギブしても彼の上に落ちないようにフォローする。両足を大きく広げ、腰を落とし、股間をほとんど彼の顔に密着する寸前まで近づけた。普通の男なら嫌がるが、彼には喜びですらある筈だ。
 少し休憩して、もう1ラウンド。これを5回繰り返すと、相当な負担になる。ダメージを受けた筋繊維は、超回復して筋力アップに繋がる訳だが、事後が大切だ。バーベルを分解して棚に戻し、マットの上に彼を寝かせて、念入りにマッサージした。
 「マッサージまで申し訳ないです」
 「いや。これが大切ですから。自分でするのは難しいですから、プロにお任せを。幸い、今日は人が少ないですからね」
 「ありがとうございます」
 彼は、心地よさそうに俺に身を許している。三角筋、大胸筋、上腕二頭筋を中心に、さらに背筋や斜腹筋、大腿筋、大殿筋と丁寧にマッサージしてやる。実は、筋トレ後のマッサージほど気持の良いものはない。あまりの気持ちの良さに、ぐっすり寝てしまうことも儘ある。
 筋肉は心地の良い弾力を返しながら、俺の指や手の平にフィットする。精神的にリラックスしたアルファ波が出ている状態にあるのは明らかで、証拠に股間が勃起している。誰もいなければ、ウエアを脱がせて、フェラしてやりたいところだが、流石に無理だった。
 閉館の時間が近づいている。軽く寝息を立てている彼を揺り起こした。
 「あぁ申し訳ない。あまりに心地よくて、うたた寝してしまったようだ」
 彼は上半身を起こしながら、はにかみ笑いした。
 「じゃぁ。風邪を引かないうちに、シャワーを浴びてください。温めの湯でゆっくり筋肉を温めて、疲れを取ってくださいね」
 真っ黒に日焼けした顔に、真っ白な歯を覗かせて、いかにもスポーツマンといった笑顔で送った。さて、今日くらい落とせるか?俺は胸の内でほくそ笑んだ。
 

2017年6月8日木曜日

アンダーグラウンド2 01

 俺には表の顔と裏の顔があった。表の顔は、某スポーツジムのトレーナー兼マネージャーであり、裏の顔は、某秘密クラブのスカウトマンだ。どちらかと言うと、裏の職業のために、表の勤めもこなしていると表現したほうが適切かもしれない。
 スポーツジムに通う人間は、もちろん、健康のためだったり、痩せるためだったりする訳だけれど、一部の人間にとっては、もっと邪な目的があったりするのだ。ずばり、モテるから。鍛えられた肉体の男に惚れる女性がいるのは、当然のことだけれど、意外と恋愛対象の肉体に拘りを持つ女性の割合は高くない。
 相手の肉体に強い拘りを持つのは、男性同性愛者に多い。というのも、多くの女性は目的が恋愛や家庭を持つことであって、セックスが直截の目的ではないことが多いのだけれど、男性同性愛者の場合、ずばりセックスする相手を常に求めているのだ。
 まぁ中には、その過程であったり、恋愛を楽しむ輩もいるのだが、男という生き物は、概して異性愛、同性愛を問わず、常に交尾する相手を物色していると言っても過言ではない。つまり、七面倒な過程なんか全てぶっ飛ばして、いきなりハメられるのなら、そちらの方を優先してしまう生き物なのだ。
 あれ?何が言いたかったんだっけ?
 ああそうそう。つまり、スポーツジムにマメに通う男どもの中に、少なからずゲイが含まれているということ。健康を維持するために適度に運動するために通う人間が最も多いのは事実だが、自分の筋肉を鍛えて悦に浸るナルシストや、己の肉体を鍛えることで付加価値を高め、セックスする相手を手軽に釣るためにあくせく通ってくる男は少なくない。
 だから、俺は、スポーツジムのマネージャーを兼務しながら、トレーナーとして、日々、美味そうな若い雄を物色しているのだ。とは言っても、自分が食うためではない。そりゃぁ味見は、時々、するのだけれど、基本的には、アンダーグラウンドな秘密クラブにスカウトすることが目的。
 男でも女でも、花の命は短くて、美味しいとされる期間は、そう長くない。金や地位を持った人間にも、当然のこととして、同性愛者はいるわけで、そういった奴らに美味そうな若いのを提供するのが、本当の仕事だったりする。
 最近、目を付けている美味そうな奴がいる。3年前の入会時に提出してもらったカルテによると、年齢は29歳、身長178cm、体重82kgで、仕事は中堅企業の営業職、役職は係長で、そこそこの年収がある一人暮らしの独身である。最新の測定結果は、胸囲112cm、胴囲78cm、臀囲99cm、体脂肪率12%の中々のボディだ。短髪で、犬顔の男前、真っ黒に日焼けし、営業職だけあって、人当たりが良い。何よりも得も言われぬ色気がある。もちろん、しなを作ったナヨナヨしたものではなくて、フェロモンを発散しまくりの雄として魅力だ。
 ウエイトトレーニング後の汗をたっぷり浮かせた肉体とすれ違えば、その気のない女性でも、思わず腰砕けになって、股を潤ませること間違いない。まぁそれは、女性に限らず、一部の男にとっても同様で、股間を半勃起させながら、涎を垂らしそうな顔で熱視線を送ってしまう。見つめている人間は、そのことに気づいていないかもしれないが、分かる人にはバレバレである。
 確かに、美味そうな肉体をしている。あのでかいケツにギンギンに育った肉棒を埋め込んで、腰を振ったら、さぞかし良い声でなくのだろう。いや、それとも、剥け切った立派な逸物を雄々しく屹立させて、内臓を抉るように腰を振るのだろうか。
 細心の注意を払って、私は、もちろんストレースですといった佇まいを匂わせているけれど、こちらもその道のプロである。どんなに上手く隠そうとも、ちょっとした仕草を見逃しはしない。
 例えば、先週のことだ。私は遅番だったので、ジムには夕方遅くに出勤したのだが、ビル1階でエレベーターを待っていた。彼も仕事が終わって、ジムにやってきて、同じエレベーターを待った。真っ白な歯を見せて、爽やかに「おはようございます」と業界の挨拶をしてきた。まぁこの程度のことは、確実な証拠とはならない。しかし、エレベーターが到着し、仕事終わりの若いOLが降りてきたとき、他の男たちは、それとなく視線で彼女たちを追っているのだけれど、彼は素知らぬ風である。首も視線も、ぴくりとも動かない。まぁ一事が万事、このような細やかな観察眼でもって、彼に集中していれば、女には全く興味がない旨がダダ漏れであると言わずばならない。
 実際に、彼が気になるのであろう男が、トレーニングを終え、シャワールームに向かうのを待って、同じ行動を取ったとき、俺は掃除を装ってシャワールームに向かった。もちろん、他に誰もシャワールームを使っていないことを知っていて、彼らが視線を交わすのに十分な時間を置いてのことだ。案の定、シャワーはひとつのブースしか使用されておらず、2人が密着して息を殺しているのを肌で感じたとき、確信に替わったのだけれど。
 さてと。フェロモン発散しまくりの彼がゲイであると分かったのだから、是非ともスカウトせねばならない。なぜなら、秘密クラブの事務局からのオーダーにピッタリなのだ彼は。
 さぁ。どうやって、絡め取るかな。

2017年6月1日木曜日

獲物 表3

昨日までは意識が朦朧としていて、思い出せなかったのに、正気に戻ると、死にたくなるような記憶が溢れてきて、さいなまれた。本当に死んでしまおうかと考える絶望的な記憶だった。ソファに寝ころんだまま、何度も寝返りを打ち、子供のようにジタバタと両脚を打ち付けた。最悪だ。
 1週間前の未明に、あの男に拉致されて、訳の分からない薬漬けにされ、今朝まで犯され続けたのだ。 今でも信じられない思いだが、男である俺を、あの男は、性奴隷を扱うのように毎日何時間も犯し続けた。
 薬の所為とはいえ、俺は自らあの男を欲しがった。俺が今まで抱いたどんな女より淫乱に、欲した。目を覆うばかりの淫らな姿勢で、あまつさえ、自ら尻タブを広げて陰部をさらし、聞くに耐えない卑猥な言葉を発して、男を誘ったのだ。今、思い起こせば、死にたくなるようなことを、それも必死に。 恐ろしいことだが、自制を破壊し、一ミリの興味もない男色の世界に引きずり込む力が、あの薬にはあるのだ。
 確かに、男に犯されている間、天井の隅の方から冷めた目で、俺自身を見下ろしてるのを感じていた。己の身体をコントロールする術を奪われた、もうひとりの俺が、変態に堕ちた俺を冷たく絶望した思いで見つめていた。全ての痴態を見ていたのだ。死にたくなるのも当たり前だ。
 染み付いてしまった男の精液の匂いは消えない。冷蔵庫にある缶ビールを全て飲み干しても無理だった。それは、実際の匂いではなく、俺の精神が感じる匂いの記憶なのだ。消える筈もない。神経が麻痺しだしたのか、アルコールが回ってきたからなのか、少しだけ落ち着いた。
 全てを打っちゃって、うたた寝しようと努めたが無理だった。毎日、薬を仕込まれ続けたから、若干、残っているのかもしれない。精神と肉体を落ち着けて、ソファに身体を沈めた。全身から力を抜いて弛緩した。
 はっきり言って、俺は恐怖した。何故かって?
 どう表現したら良いか分からないのだが、肉体の奥深くでドクドクと鼓動するものを感じたからだ。そうだ。「うずく」と表現できる何かだ。当然、今現在、男にペニスを突っ込まれている訳ではないのに、突っ込まれた奥の奥で、ないはずの刺激が鼓動を打っている。ズキズキと。
 ケツの穴の奥深くに意識を集中すると、それは明らかに、脈動していた。ドクドク、ドクドク、ドクドク。すると、あのときの得も言われぬ快感が、突然、立ち上がってきて、下腹部が熱くなった。
 恐る恐る自分自身を見つめる。それは、見たことがないほど、硬く雄々しく屹立していた。まるで、10代の頃のような勃起だ。肉体は弛緩しているのに、そこだけが硬く雄々しく屹立して、鼓動と連動して脈を打っていた。そして、ハッキリ感じた。ペニスの付け根の奥深くで、ドクドクと脈を打つ塊を。
 俺は観念して目を瞑った。視覚を自ら閉ざすと、奥深くに焼き付けられた刻印を感じることができた。目の奥が急に熱くなって、閉じた瞼の間から涙が溢れた。己を憐れむしかなかった。
 舌を絡めて指につばをまぶし、それで慰めた。想像以上の快感が突き抜ける。1週間、毎日、何時間も掛けて焼き付けられた快感が蘇ってくる。自ら穴を緩め指を招き入れ慰めた。指の腹が柔らかな粘膜を感じる。熱く爛れた粘膜が、指の刺激を受け入れた。もう我慢できなかった。夢中になって指を使った。ペニスを擦る必要なんかなかった。亀頭の刺激なんか比べ物にならない快感が粘膜からもたらされるからだ。
 だが、物足らなかった。どんなに激しく使っても所詮は指だ。
「あぁ。。。硬い、太い、チンポが欲しい。。。俺を。。。俺を。。。犯して」
 涙が溢れ続ける。悲しくて、虚しくて、悔しくて。だが、夢中で動かしている指の動きを止めることは無理だった。
 気配を感じて、瞼をそっと開くと、男が立っていた。淫乱女のように指で自らを慰める俺を、男は黙って静かに眺めていた。
 沈黙が部屋を支配する。俺達は見つめ合っていた。股の間で忙しなく動く指が、卑猥な音を立てる。ピチャピチャと。もっと太いのが欲しい。もっと硬いのが欲しい。俺を埋め尽くす雄々しい肉が欲しい。観念した。
「下さい。。。」男は黙ったまま見下ろしていた。目が物語っている。不十分だと。
「チンポ下さい。デカマラで俺を犯して下さい。チンポが欲しい。俺のマンコに突っ込んで」
 それが、肉体だけでなく、精神的にも男の性奴隷に堕ちた瞬間だった。

2017年5月27日土曜日

獲物 表2

薄暗い部屋で目覚めた。昨日の夜もあの男に、何時間も犯され続け、気を失ったようだ。もう、何度、同じことを繰り返しているだろうか。千切れ千切れになった記憶の断片を繋ぎ合わせて、やっとのことで、今俺に何が起こっているのかを知った。俺は、あの変態に嵌められたのだ。こんな部屋まで周到に用意して。
 今は手足を拘束されて、自由を奪われている訳ではなかったが、逃げることは叶わない。いや、正直なところ、できることなら、逃げたいと思う。この俺が、あんな豚男にチンポを突っ込まれ、性奴隷のように扱われることを納得している筈がない。
 長い朦朧とした時間の繰り返しの末に、ケツに突っ込むカプセルを仕込まなかったことがある。男は、ベッド脇のチェアに深く腰掛けて、気持ち悪い胡乱なまなざしで、ただ、俺を眺めていた。目が覚めてもいつもは、頭がくらくらして、記憶も曖昧だったのだが、時間が経つに連れて、身体のしびれが抜けていった。と同時に、雲の中を歩く心地だった頭の中もはっきりとしていった。
「どうして、こんなこと。。。」
 俺は無意味だと知りながら呟いた。 案の定、男は何も答えなかった。別に答えを欲していたわけでもなかったけれど。
 上半身を起こすと、頭の芯がずきりと傷んだ。男が用意した服を身に着けた。たぶん、俺のものだ。見覚えがある。椅子に座った男を残し、ドアを開け、外に出た。男は何も言わず、後を追ってくることもなかった。外に出て、長い間、閉じ込められていた場所が、実は、隣室だと知った。ズボンのポケットに入っていた鍵でドアを開けて、部屋に戻った。テレビを点けて、あれから1週間が経過しているのを知る。テーブルの上に置かれたスマホを確認して、男が周到に準備をしていたことが分かった。わざわざ、会社の上司に、1週間、有休を取る旨のメールが送られていた。
 あの頭の固い上司のことだ。前触れもなく、メールだけ寄越して1週間も休んだ部下に、さぞかし腹を立てていることだろう。返信文だけを見ても、その怒りが目に見えた。
 体中から、いや体内からも男の精液の臭いがしてきて、ほとんど何も入ってない胃の中身をシンクにぶちまけた。喉の奥に指を突っ込んで、胃液すら出なくなるまでリバースした。だが、男の精液の臭いが消えることがなかった。俺の粘膜に染み付いてしまったようだ。
 風呂場に移動して、身体の隅々まで洗っても無駄だった。冷蔵庫の中のアイソトニック飲料を一本丸々飲んで、リバースしても同じだった。

 長い間、碌なものを食べていなかったから腹が減ったような気もしたが、食事をする気にならなかった。ソファに身体を投げ出したまま何もする気が起こらない。悪夢だと、狂犬に咬まれただけの事故だと自分を納得させようとしたが、無理なことは承知していた。
 何時間、そうやって無意味な時間を過ごしただろうか。忘れたい過去、思い出したくない記憶は、決して消えないものだ。自分で自分を絞殺したくなる光景が脳裏にフラッシュバックする。その苦しみが無限に続いた。いっそ、ベランダから飛び降りたら楽になるだろうか。

2017年5月26日金曜日

獲物 裏3

 想像していた以上に上手くいったので、俺は有頂天だった。人間を相手に突っ込んだ記憶は、かれこれ5年ほどもないだろうか。やっぱり、オナホールや右手で、ひとり楽しむのとは訳が違った。
 肉の熱い感触、柔らかな粘膜が俺の竿に絡み付き、腰を振る度に快感が全身を駆け巡った。俺は媚薬をキメていないのだけれど、そんなものは必要ないくらい気持ちよかった。
 何よりも、この男を征服している精神的な喜びは、他に換えるものを知らないものだ。学生の頃から、ラグビーでもして鍛え上げたに違いない、逞しい肉体を持ったエリートサラリーマンが、俺のチンポをケツに突っ込まれて、淫乱女のようにひぃひぃ鳴いているのだ。いつもなら女のマンコに突っ込んで、鳴かせている男が、その巨大なチンポをギンギンに勃起させながら、ケツマンコに俺のものを突っ込まれて、快楽に溺れている。たぶん、男は、ほとんど淫夢を見ている状態だろう。今の状況を把握できている訳がなかった。夢の中で、女になったこいつは、突っ込まれ、犯され続けているのだ。ただ、そこにあるのは、確かな快感。筆舌に尽くしがたい経験したことのない快楽。夢を見ている人間が、それを夢だと認識できないままに、快楽の虜になっているだけだ。
 だが、今は夢であっても、それは確かな刺激となって肉体と脳に刻まれる。何度も繰り返していれば、それは現に変化する。肉体と脳に、完全に刻印されるまで、媚薬を仕込んで、こいつをおもちゃにしつづけることで、現実に戻った後も、この男は俺に逆らえなくなるに違いないのだ。
 ただ、今は、そんなことすら、どうでも良かった。俺のチンポは、長年の鬱憤を晴らすがごとく、硬く、はち切れるほど硬く、勃起していた。男の粘膜を内側から突き上げ、前立腺を擦り上げ、その感触を、快感を楽しんだ。
 目が覚めているのか、定かではなかったが、俺の与える刻印を充分楽しんでいるのは明らかだ。いつか、こいつの女が耳元で漏らしていただろう快楽を訴える母音を垂れ流す。
「ああぁあぁあぅあぅぅああぁぁいぃあぁいぃぃぃああぁぅ」
 不自由な態勢のまま、長時間、尻を付き出して、俺の凶器を受け入れて、濡れまくっていた。マンコから愛液を溢れさせる替わりに、ギンギンに勃起したチンポの先から、とめどなく透明な粘液を溢れさている。何度も何度も俺のチンポで擦り挙げられたケツの穴は、適度に解れ、フィットして本物のマンコのように吸い付いた。逞しい肉体とは裏腹に、初めて受け入れたとは、思えないくらい自然に見事にメス化していた。
 明日はきっと筋肉痛になるに違いないが、日頃の運動不足を自分でも疑うくらいタフだった。こんな濃厚なセックスなら、何時間でも腰を振り続けてられる。時たまに、腰の動きを止めて、ペットボトルの水をごくごくと喉を鳴らして飲んだ。ふたりの汗が、全身から吹き出して、シーツはびっしょり濡れていた。だが、この淫靡な感触が、さらに興奮をいや増す。
 腰の動きを止めて、水を飲んでいる間のひとときも我慢できないようで、男は自らケツを振って、俺の硬いチンポでマンコを慰める。
 昔に聞いた話だが、この媚薬が完全にキマったら、記憶が曖昧なのだそうだ。もう、チンポとマンコを擦り合わせることしか考えられなくて、一時でもチンポを抜かれたら、狂いそうになるくらい欲しくなる。
 「何でもします。言われたとおりに、何でもしますから、チンポ下さい。マンコに突っ込んで下さい。犯してください。何時間でも犯しまくってください。お願い」てな具合に。
 実際、男は、初めての経験にも関わらず、勝手にケツを振って、俺を貪っている。普段は、ビシっとスーツを着込んで、廊下やエレベーターで俺を見かけても歯牙にもかけないイケメンが、ひぃひぃ鳴きながらケツを振っている。自らケツを振って、当たる部分を探し出し、狂ったように鳴いていた。
 防音対策はバッチリだから、いくらでも好きなだけ鳴くがいい。どんなに恥ずかしい行為も誰も知らないんだから。たった俺ひとりだけが、おまえの痴態を知っているのみだ。
 もっと、もっと淫乱になるまで、調教してやる。俺のチンポがないと生きていけないと、頭を擦りつけて懇願するまで、何も命令しなくても俺のチンポを美味そうにしゃぶるようになるまで、堕ちるがいい。

2017年5月24日水曜日

獲物 裏2

 必要なものを全て、整えるのに3ヶ月を要した。
 幸いに、あいつの隣室は空き部屋だったので、業者を呼んで、壁や窓、ドアに至るまで、防音仕様に改造した。ピアノを演奏しても外部に音が漏れることがない仕様だから、十分過ぎるだろう。そして、ダブルベッドと大型の液晶テレビに、パソコン一式を運び込む。
 部屋の改装工事をしている間に、注射器、眠剤、下剤、カマグラ、あいつがいつも飲んでいるアイソトニック飲料、それから最も大切なものである媚薬を手に入れた。
 この媚薬は、かつて組合で一世風靡した代物で、ケツに仕込んだら、どんな男であろうともエロエロの雌と化す粉末だ。お高く止まった筋肉ダルマのバリタチだって、仕込まれたが最後、自ら四つん這いになって、恥ずかし気もなく、「なんでもしますからチンポ下さい。俺のマンコにデカマラを突っ込んで、犯しまくってください」とマンコをおっ広げさせるほどの効き目だ。その気のないノンケだって、仕込まれた上に、ケツを弄られたら、一発で堕ちること請け合いである。
 今では違法になってしまったが、その筋の男に頼んだら、難なく入手できた。金に糸目をつけなければ、この程度のものを準備するのなんて朝飯前さ。
  数日後の週末の夜に、決行することにした。あいつの部屋に忍び込み、冷蔵庫の中のアイソトニック飲料のペットボトルを準備しておいたものに交換する。冷蔵庫の中身は、飲み物が殆どで、その内のアイソトニック3本だけを入れ替える。下剤と眠剤入りの特別製のものだ。あとは、部屋に戻って、あいつが帰ってきて、これを飲むのを待つだけだ。

 誰かと酒でも飲んできたのか、夜遅くに帰宅したあいつは、ジャケットを放り出して、ソファに身体を投げ出した。テレビを付けたまま30分ほど休んでからシャワーを浴びるのがいつもの行動パターン。長い間、観察しているから、この後の行動も充分予測が付く。
 案の定、起き出したあいつは、シャワーを浴びて、アルコールを抜く。素っ裸のまま、バスタオルで頭をガシガシ拭きながら、冷蔵庫のドアを開ける。ペットボトルを取り出し、冷えた液体を一気に喉に流し込む。しめしめだ。
 あいつは、バスタオルを腰に巻いて、ソファに寝転んでテレビを見ている。10分ほど経っただろうか、おもむろに身体を起こしたあいつは、トイレに駆け込んだ。たっぷりと仕込んだ下剤が効いてきたに違いない。首を捻りながら、何度かソファとトイレを往復した後、あいつはソファに寝転んだまま動かなくなった。今度は、眠剤が効いてきたのだ。
 さて、行動を起こそうか。
 深夜の時間帯だ。住宅街は、すっかり眠りについて、道路を行き交う車もまばらで、マンションに出入りする人間は絶えた。マスターキーで鍵を開ける前に、念のためチャイムを鳴らした。盗撮カメラの映像が、タブレットに映し出されているのだが、起きる気配はない。しばらく様子を伺ってから、鍵を開けて中に入る。肩の当たりを軽く叩いてみたが、だらしなく眠りこけている。
 これからが大変だ。眠りこけてフニャフニャの大の男を担ぎ起こして、隣の部屋まで連れて行かなければならないのだ。この時ばかりは、日頃の運動不足を呪うしかなかった。
 なんとか運び込むことに成功し、ベッドに放り投げたが、男は目を覚ます気配もなかった。
 計算では、眠剤の効きは8時間ほどだ。起き出す1時間前に、例の物を仕込むことにする。

 死んだように眠っていた男が、何度も寝返りを打ち始めた。瞼の下で忙しなく眼球が動いている。徐々に目覚めに近づいているのだ。万一に備えて、手足を拘束し、目隠しをした。起きる様子はなかった。うつ伏せに寝かせ、男の尻を割った。でかい筋肉質のケツの奥に、ピンク色の蕾が見えた。弛緩した状態だから、指を突っ込んでも痛くはないだろう。ローションをたっぷり手に取って、指先を挿入する。軽い抵抗はあったが、難なく侵入に成功する。ローションをたっぷり塗ったカプセルを指先に乗せ、指が根本まで入るくらい奥に送り込んだ。最初のカプセルは8mg程度にしておいたが、初めてのことだから効きは充分に違いない。小さな卵型のバイブを穴の中に突っ込んで、振動させる。
 上体を支えながら、吸い飲みを使って、カマグラをアイソトニック飲料で解いた液体を口に流し込んでやった。吐き出すかと思ったが、美味そうに喉を鳴らして飲んでくれた。これで、準備は完璧だ。
 目を覚ました時、この男は、今の状況を把握する手がかりもなく、それ以前に、そんな余裕すらないに違いない。手足を縛られて、目隠しをされて、完全に自由を奪われているのだ。ケツには媚薬が仕込まれ、バイブの振動が、充血し始めた粘膜を刺激する。アイソトニック飲料がカマグラの吸収を早め、自慢のペニスを強制的に勃起させる。最初の経験だろうから、AVビデオを流しておいてやった。
 自由の利かない身体で、ほとんどの刺激を遮断され、女がひぃひぃ鳴く声が頭の中で卑猥な状況を喚起する。さらに、ケツの奥の微妙な振動が、まるでペニスを突っ込まれているように錯覚させる。
 まだ、意識はないようだったが、勃起したペニスはひくひくと鎌首を振り、鈴口からは透明な粘液がこぼれ落ちていた。媚薬もガンキマリのようで、全身の毛穴から汗が吹き出し、小刻みに太腿が痙攣し始めた。
 この媚薬は、どんな男でもケツをマンコにする威力があるとともに、軽い幻覚作用も持っている。ほとんどの刺激を遮断され、快楽の脳内ホルモンが溢れだせば、男の意識はAVの世界にトリップする。充血した粘膜にバイブの振動が伝わって、男は一気にメス化する。普段ならAV女優の鳴く声を聞いても自分が突っ込まれている側に錯覚することはないだろうが、今回ばかりは別だ。男の硬く太いペニスを突っ込まれ、気持ち良過ぎてひぃひぃ鳴いているのは、自分の方だと脳が勝手に幻覚を見る。男だとか、女だとか、考える前に、実際に脳みそが快楽で一杯いっぱいなのだ。ケツをマンコとして認識するに十分な、体験したことのない快楽信号が下半身から脳天まで突き抜ける。
「あっあぁあっあぁ」
 男の口から、快楽が溢れ出した。半覚醒のようだ。まだ、夢現状態だからこそ、肉体が快楽を難なく受け入れる。男の身体をひっくり返し、ケツを突き出す格好にさせた。男は従順に従う。もう我慢できなかった。先程から、お預けを食らって、先走りでぬるぬるなのだ。たっぷりのローションを塗って、処女の穴に突っ込んだ。都合の良いことに、媚薬は穴の筋肉を緩くする効能もあるのだ。まぁ今の状態なら、痛みすら快感に錯覚させてしまうだろうけれど。
 男の穴は最高に気持ちよかった。締りが最高で、粘膜は熟し、熱く感じるほどだった。ドロドロに溶けた粘膜が俺に絡みついてくる。
「あぁ凄い。。。あぁ気持ちいい。感じる。。。あぁもっと」
 男はうわ言のように、いつもなら女に言わせているだろう卑猥な言葉を自ら漏らした。

2017年5月23日火曜日

獲物 裏1

あいつは、同じマンションに住んでいる男だった。いつも高そうなスーツをピシッと極めているから、サラリーマンか何かだろう。背が高く、体格が良く、イケメンという、如何にもエリートですといった、いけ好かない奴だ。たぶん、学校では勉強もスポーツも良く出来て、そこそこの会社に入って、上司の信頼も厚く、綺麗な彼女がいるに違いないのだ。 そういえば、違う女を何度も部屋に連れ込んでるから、実際にモテるのだろう。
 俺なんて、卑下するまでもなく、小学校の頃から、虐められるのが当然のキモ豚野郎だから、あいつとは、正反対の底辺の人間さ。まぁ、両親がそれなりに金を持っていて、ぽっくり逝ってくれたから、まともに働くことがなくても、困ることなく生きていけるのが幸いだ。実は、このマンションは親が残してくれたもので、俺のものなのだ。
 大きな声で言えないけれど、俺には、秘密の趣味がある。働かなくても生きていけるから、碌なことを考えないってところが、正直な話だ。分かる?マンションは俺の持ち物、つまり、マスターキーは俺が管理しているってこと。気をつけてさえいれば、どこの部屋でも出入りが自由なのだ。特に、サラリーマンは、平日の昼間に部屋にいることがないから、侵入が簡単なのだ。
 で、人に言えない趣味っていうのは、ずばり「覗き」だ。今の時代、覗きなんて実に簡単なものなのだ。マスターキーで、留守宅に侵入して、カメラとマイクを仕込んだコンセントと交換すればいい。もちろん、マンションに張り巡らしたwifiに、映像と音声を飛ばすことが出来る代物だ。たったそれだけの手間で、俺は部屋のパソコンの前に座って、他人の私生活を全て観察することができる。
 相手は誰でも良いわけじゃない。当たり前だよね。簡単だとは言っても、そこそこのリスクを負うのだから、興味のある奴に限る。俺のターゲットは、あいつみたいな男だ。
 清潔そうで、頭も、身体も顔もイケてる完璧なイケメンがタイプなのだ。
 是非とも、女好きなイケメン野郎のケツに、俺のチンポを突っ込んで、あいつがいつも抱いてる女達みたいに、ひぃひぃ鳴かせてみたいものだ。だが、現実は厳しい。俺があいつに突っ込める確率は、ほぼ0。無理。絶対無理。
 だから、覗きと想像の中だけで楽しむしかない。

 先週末も、あいつは、綺麗な女を部屋に引っ張り込んで、覗かれてるとも知らずに、筋肉質な綺麗なケツを振って、ペニスを女のヴァギナに一心に打ち込んでいた。昼間、どんなに綺麗ぶってみても、女と男のすることは決まっている。
 女が作った食事を食べ終え、下らない話に気もそぞろの二人が行き着く先はベッドだ。女の細い腰に、あいつが腕を回して引き寄せると、媚を含んだ瞳が男を見つめる。男の部屋にやってくるのだから、ヤル気満々なのは女も一緒だ。ぴっちりと肌に張り付くワンピースの下は、勝負ショーツに違いないのだ。発情しきって体温の急上昇した女をベッドに押し倒し、濃厚に舌を絡めあった後、小豆ほどもある乳首を口に含んで、舌を転がしてやると、腰砕けになった女は、ショーツをびしょびしょに濡らしながら股を開く。ワイシャツとスラックスを引きちぎるように脱いで、素っ裸になった男の股間は、激しく勃起して天を突く。全身を舐め回し、汗の浮き出した肌と肌を密着させて興奮を最高潮に持って行く。その頃になると、指先でドテに軽くタッチしただけで、女は仰け反って痙攣するまでになっている。
 女は悲鳴にも似た母音をだらしなく漏らし、白目を剥いていた。ここまでくるともう、両者ともに我慢を超えている。小さな布切れを剥ぎ取り、ゴムを付けるのももどかしく合体する。細くしなやかな女の両脚は男の腰に絡みつき、あたかも、一度取り込んだ器官を逃すまいとしているかのようだ。男は、獣じみた腰使いで、肉体の一部とは思えないグロテスクな器官を擦り合わせる。学生時代から激しいスポーツに明け暮れた逞しい肉体は疲れを知らず、延々と巨大なペニスで女の肉をえぐり続けた。
 そんな映像をパソコンに録画しながら、俺は虚しく自分を慰める。大きさや太さ、その硬さだけなら、俺もあいつに負けないと思う。だが、他の全てが圧倒的に違う。緩んだ身体、不細工な顔、頭の中も、悪巧み以外に使い道がないオタク男だ。そんなことは誰に指摘されるまでもなく、充分に分かっている。だから、覗きで我慢してるのだった。
 けれど、何度も何度もあいつがセックスするのを覗き見していて、ついに我慢の限界がやってきた。

 俺は、ある許されない行動に踏み出すことにした。

2017年5月11日木曜日

獲物 表

『ここは、どこだっけ?』
 薄闇の中で目が覚めたのだが、頭が朦朧としていて、上手く回らない。身体と頭が痺れているというか、気怠くて、頭をもたげるのも億劫だった。目玉だけを動かして、薄暗い室内の様子を伺った。ベッドとベッド脇のチェア、壁の一面ほどもある液晶テレビだけの、とても殺風景な部屋だった。窓には、分厚い遮光カーテンが吊るしてあって、外が明るいのか、暗いのかも分からない。
 俺は、大きなベッドに仰向けに寝ているのだけれど、部屋に他の人の気配はなかった。足の先で液晶テレビがザラついた光を放っている。薄暗いのは、これがぼんやりと光を放っているからだ。
 内容は頭に入ってこないけれど、モノクロの動画が流れているようだった。液晶がぼんやりと明滅していて、まるで海底に横たわったまま、遠くの水面を眺めているかのようだった。
 聞き耳をたててみたが、全くの無音で、室外の音もほとんど聞き取れなかった。拘束されているわけでもないのに、身体の自由が利かない。まわりの時間が間延びしたような感じで、粘度の高い液体が身体に纏わりついているようだった。

 意識を液晶テレビの動画に合わせるよう努力すると、なんとなく、それが何か分かる気がした。
 組み敷かれた裸の人間の上に、別の人間が重なっていて、裸の尻がゆったりと動いている。股間にぶら下がったものが、ゆらゆらと揺れていた。血管の浮いた禍々しいまでの屹立が、組み敷かれた人間に突き刺さり、抜かれ、また、突き刺さった。
 なぜだか知らないけれど、濡れた粘膜が、そこだけ真っ赤に発色しているように生々しく感じられた。
 視線を少し動かし、重なった男の表情を眺めるが、知った顔ではなかった。だが、組み敷かれ、屹立した男の肉棒を突き刺されている方は、知った顔だ。完全に目が逝ってしまっているけれど、たぶん間違いない。俺だ。。。

 知らない男に犯されて、淫乱な売女のようにアヘ顔を垂れ流している。焦点の合わない目と、涎を垂らす半開きの唇が、狂気を孕んで、無限の肉欲地獄に堕ちた外道のようだ。

 ああ。俺を犯している男は、同じマンションに住んでいる奴だ。たぶん。
 確か、上の階に住んでいて、深夜にエレベーターなんかで顔を合わせたことがある。頭ひとつ俺より身長が高く、でっぷりと太っていた。たまに会っても、、焦点の合わない胡乱な目で、俺を見下ろすだけで、挨拶を返しもしない気持ちの悪い奴だ。どうして、俺がこいつに犯されているんだろう。
 第一、俺はホモじゃない。男に突っ込まれて喜ぶ変態じゃないのに。どうして、こんな動画が流れているんだろう。意味が分からない。
 上手く回らない頭の中をかき回して、記憶の断片を拾い集めた。昨日は確か、友人と酒を飲み、深夜に帰宅したはずだ。2時は過ぎていただろうか。マンションに戻った記憶はあるが、部屋に戻った記憶が定かでない。飲みすぎてリバースすることなんてないと思うが、バスルームで床に這いつくばってリバースしたのか。あれ?バスルームには俺ひとりじゃない。あの男が介抱してる?訳が分からなかった。

 曖昧な記憶の断片を繋ぎ合わせていると、ドアから男が入ってきた。薄闇の中で目が合っても、男は無表情に俺を見下ろすままだ。だが、男の股間が急激にボリュームを増し、腹に付く勢いで屹立した。他人の勃起したペニスを目の当たりにするのは初めての経験だと思う。なのに、何故か腹の奥底が淫靡に疼いた。
 男は小さなカプセルを指先に乗せ、俺の股の間に突っ込んだ。俺の穴は、難なく男の指を受け入れる。背筋をぞくりと寒気が走った。いや、嫌悪感じゃない、快感の塊が脳天に突き抜ける。
 男の指先が小刻みに動き、カプセルを腸壁の粘膜に塗りつけた。見えるはずもない、そんな映像が脳裏に映し出された。遠のいていた快感の残滓が勢いを増し、俺の肉体の隅々に満ちた。
 得も言われぬ快感に刺激されて、記憶の断片が次々と蘇ってくる。 男の指で穴を解され、粘液を塗り込まれ、疼く核心を刺激され、俺は鳴いていた。まるで、アクメに達する前の女みたいに、聞くのもおぞましい媚びた声で鳴いていた。ああ、あの映像は昨日の夜のできごとなのか。俺は男に犯されて、気も狂わんばかりに感じまくったのだ。
 なぜかは、分からないが、男の指が欲しく、男の屹立したペニスで貫かれたくて、何度も懇願したのだ。後ろから前から巨大なペニスを突っ込まれ、涎を垂らしながら気が狂ったように鳴いたのだ。記憶は断片だったが、肉体が男の刻印を覚えていた。
 男の指が中で小刻みに動く度に、俺の情欲は燃え盛り、再びあの快感で満たされたくて仕方がなかった。精神は拒絶しているのに、肉体が見事に裏切って、男を欲している。目の前に突き出された他人のペニスなど、吐き気がするだけなのに、亀頭を口に含み、舌を絡めて舐め回した。今まで味わったことのない美味。喉の奥まで飲み込んでも、えずくこともなく、更に飲み込みたいと肉体が欲している。勝手に後ろの穴が緩んで、愛液すら滲み出して、欲しくて欲しくて仕方がなかった。
 俺は両膝と胸で身体を支え、両手で尻を割って、男を誘った。なんでもするから、だからお願い。意地悪しないで。お願い。それが欲しい。堅いでかい、それが欲しい。御願いします。俺を犯して。
 俺は既に狂っていた。頭のどこか冷めた部分が、自分自身の行動を信じられない思いで天井の隅から見下ろしている。狂ったように男が欲しいと懇願している。男は、そんな俺を汚いものを見るような表情で見つめている。だが、その股間は、冷たい男の態度とは反対に火が出そうなほど熱を持ち、亀頭は爆発しそうなくらいまで膨らんでいた。
 男が入ってくる瞬間の溶けるほどの快感。巨大なペニスが奥深く挿入されると、瞬時にして隙間なく密着して、俺の肉は男を包み込む。もうなんでもよかった。これほどの快感を経験したことがないのだから。この快感が続くならなんでもする。気色の悪い他人のペニスであろうが、舐め回す。突っ込んでくれるのなら、誰でも良かった。
 泥のような粘度の高い空気の中で、男に犯されて、俺は女のように何度も何度も無限にイッた。怖くなるほどに、痙攣しながら、白目を剥いてイッた。その快感は、雄のザーメンを吹き上げる一瞬のそれではなく、尻の奥深くで爆発し、全身に伝播した。快感は時とともに強くなり、身体中を駆け巡った。時間感覚は既になかったが、男は恐ろしいほどタフで、延々と俺を犯しつづける。だが、突っ込まれ、鳴き続けている俺も疲れを覚えず、無限の快楽に溺れる。呼吸困難になるくらい涎を垂らし、鳴き続け、男に絡みついた。

『ここは、どこだっけ?』
 薄闇の中で目が覚めたのだが、頭が朦朧としていて、上手く回らなかった。。。。

2017年5月8日月曜日

変態は正義である05



イケメンに逃げられてしまった私は、次の獲物を探して大通りを闊歩した。
深夜のオフィス街は、車の通りもほとんどなく、歩行者も絶えてない。
3つ向こうの信号を曲がって、駅に向かう歩道を歩く人影がある。私は、コヨーテのように夜目が利くのである。
よし、次の獲物はあいつだ。今度こそ、金縛りに落とし込んだ後、がっつり股間を鷲づかみにしてやる。
徐々に距離を詰めてゆくと、獲物の詳細が掴めてくる。
上背は180cmを悠に越え、ケツがでかく、胸板や太腿の厚みがある格闘技系好男子だ。
おぉ。私の大好物ではないか。
向こうも私の変態的ルックスを確認できているはずなのに、怯む様子がない。
うむ。意外と強敵かもしれない。ここは気を引き締めて掛からねばなるまいぞ。
しゃなりしゃなりと馬の尻尾を振り振りしつつ、ランウェイを歩くトップモデルよろしく距離を縮める。
短髪で精悍な顔立ちのイケメンであることを認めて、尻尾が疼くのを感じた。
男は真っ直ぐ私を見つめ、眉毛ひとつ動かさない。もしかして、組合か?
刺激を与えるべく自ら股間を鷲づかみにし、片手で乳首を摘んで、舌なめずりしてやる。
それでも男に変化はない。かなり、やる。
どんどんと距離は縮まり、遂にすれ違う。
刹那、私は男の股間を鷲づかみにした。
と同時に、あろうことか、男は私の尻尾の付け根、つまりプラグをむんずと掴んで強烈なピストン運動。

あわあわわわわわ。
あまりの快感に腰砕けになって、その場にケツを突き出した格好で突っ伏してしまう。
しかし、私にも意地がある。鷲づかみにした男の股間を離さない。

あわあわわわわわ。
とてつもない握力で、削岩機のごとく強力な振動を与えられ、昇天一歩手前まで追い込まれる。

あわあわわわわわ。
男の股間を潰れんばかりに握り締めるも意に介さない。

ひぃぃぃぃ。
頬と胸を歩道に貼り付け、ケツを突き出したまま断末魔の雄叫びである。
小さなとても小さなヒモパンの前がじんわりと熱くなった。あぁ無念。漏らしてしまった。。。
辺りには濃い栗の花の香が充満する。

股間を鷲づかみにした私の手首をむんずと掴むと、カシャリ、小気味良い金属音とともにワッパを嵌めた。
「障害及び猥褻物陳列罪及び迷惑条例違反で現行逮捕」
両手を後ろ手に戒められて、立ち上がらせる。
濃い精が薄いヒモパンの生地を通して滲み出し、太腿を伝い落ちた。
こんな過激なプレイで逝かされるのなら、逮捕されても構わない。
あぁなんて逞しい方。
 

変態は正義である04



私は単なる変態であって、正義の味方を標榜する仮面を被ったタイツ男ではないので、勧善懲悪物語も大概にしよう。
本来の姿である変態を垂れ流したときのお話も聞かせずばなるまい。
世に言う変態は、こっそり隠れて披歴するものであるけれども、私の場合はそこはかとなく異なる。
たとえば、こっそりすべき不倫関係について、「不倫は文化」だと臆面もなくカメラの前で主張して、世間様から顰蹙をかったツワモノもいるにはいるが、通常変態は衆目に曝すものではない。
自らを識者であると主張して憚らない世間様から、迫害を受ける危険性が高いからだ。
しかし、こっそり変態を玩んで満足できるのは初心者であって、私のように上級者ともなると誰にも目撃されないで変態を曝してもなんの興奮も呼ばないのである。
当然の帰結として、目撃して悲鳴を上げる、もしくは蔑んだ目で舐めまわす目撃者が必然になるのだ。
あぁその快感、その興奮ときたら筆舌に表し難く、まさに恍惚。
主に変態は、必ずしも射精的快感を旨としない。
どちらかというと結合による、もしくは擦過による物理的な快楽よりも、精神的な被虐・嗜虐を好む嫌いがある。
本来なら快感には分類されない肉体的刺激、たとえば痛みや熱さ、拘束などが、主に精神的作用によって快感へと変換されて恍惚を呼ぶSMにおいても同様で、擦過による射精は戯れ事のひととおりの終了を意味する行為であって目的ではない。
私ほどの上級者になると、一切の肉体的物理的刺激を得なくても精神的興奮だけで精を漏らすことが可能だ。
一方で、変態的恍惚から生み出される非接触の精通は、究極の快感である。
外的刺激ではなく、内的精神的な高揚によって前立腺が痙攣を起こして精通に至るのであり、それに登り詰める道程が壊滅的な快感を土産として残してゆくため、一度経験すれば病み付きになって腰砕けになること請け合いである。
さて、前置きが長くなりすぎた。本題。



その日の私は、とても感動的に美しかった。
というのも、変態を垂れ流すべく、鍛えた肉体と身に纏った最小限のコスチューム姿が鏡に映っている。
革製の鍔付きハット、黒の膝上網タイツにエナメル靴、股間の玉袋と竿をやっと隠す最低限のヒモパンのみ。
鍛え上げられた全身の筋肉を際立たせるため、ボディビルダーが用いるポージングオイルを塗り広げた。
まさに神懸り的なエロさである。
ヒモパンはOバック仕様なので、ケツには決して抜けない太さのエキスパンダープラグ&馬の尻尾というい念の入り様だ。
しゃなりしゃなりと尻を振り、イケイケの雌馬よろしく尻尾を振ってみる。
うむ。すばらしい。
これで外を歩けば、パドックで発情してしまった雄馬のように、股間をガチガチに勃起させて、私の尻を目掛けて突進してくること請け合いである。
さて、ひとりで越に浸っていても詰まらない。出かけるとしよう。
夜陰に紛れ尻尾を振り振りお馬が通る。
ちなみに、私が住んでいる地域は、はっきりいって大都会のオフィス街。
周りには、マンションや24時間のコンビニなどもほとんどないから、深夜にもなれば車輌も人通りも絶える。
しかし、世界から尊敬と揶揄をもって評される勤勉な日本人であるからして、高層オフィスビルには今日も煌々と灯りが点っているし、遅くなって帰宅を急ぐサラリーマンがちらほらいるのである。
うらびれた年寄りには目も向けず、若い旨そうなサラリーマンを物色する。
丁度よい所に、スマホを弄りながら歩いている、20代後半と見えるイケメンがやってきた。
全く人には興味がないのか、こちらの変態には気づかないようだったが、私が立ち止まると何か思うところがあったのかスマホから視線を上げた。
ニッコリ笑ってやる。
「わっ!」思わずびっくりして、直後にイケメンの顔が引き攣った。
襲われると思ったのかしらん。失礼な。
これ見よがしに尻を振って、尻尾をしゃなりしゃなりとやってやる。
時が止まってしまったイケメンは、呆然と私の優雅な尻尾に見入っている。
ほーら。良く見ろ。その場で、踵を返し、脚を大きく広げて立ち、尻を突き出す。
ケツの穴から生えた尻尾がしゃなりしゃなり。
イケメンはメドゥサに睨まれたごとく、石のように動きを止め、私の美しい尻に見入っている。
あぁイケメンの視線が熱い。
ずっぽりプラグを抜いた後にできた穴に、金角銀角のごとく、このイケメンを吸い込んでしまいたい。
尻尾を振りながら、少しずつ間合いを詰めてゆくと、突然、金縛りから解けたイケメンは、悲鳴を上げ泣きながら走っていった。
ちっ。もう少しだったのに。