今の俺は、彼と彼が与える辱めや焦燥、放置、痛み、愛撫、快感、兪樾なしではやっていけないくらい依存してしまっていた。彼から届くメールが待ち遠しくて、恋する女子中学生みたいに、携帯を取り出してはアプリを起動したり、切り替えたりたりしていた。一度会うと、しばらくは音沙汰がなく、俺を焦らしているのは分かり切っていた。だから、1週間から2週間は全く連絡がない。今までの経験からそれが分かってはいても、もしかしたらとスマホとにらめっこをする。いつもそわそわと落ち着きがなく、同僚や上司から何度となく、最近の様子がおかしいと言われている。
このままでは仕事に支障をきたしてしまいかねないくらい落ち着きがないのである。だが、分かってはいても自分ではどうしようもなかったのだった。そんな日々が2週間ほどが経ったある日の夕方、待ちに待った彼からのメールが届いた。その内容を怪訝に感じながらも、指定された土曜日の夕方に彼の通う大学へと向かった。
大学を卒業してかなりの時間が経っているので、久しぶりのキャンパスは新鮮に感じた。土曜日の夕方ということもあってか、学生の姿はまばらだ。メインの通りを抜けて、建ち並ぶ校舎から少し離れると、ソフトボールなら四面は軽く取れそうなグラウンドに出た。グラウンドの周囲には体育館やスタンド付きのプール、武道場に球技場、そして体育会のクラブハウスが建ち並んでいた。
俺が卒業した大学とは違い、運動系の施設は思った以上に立派だった。グラウンドの奥には、別の競技場があるとのことだったので、俺はクラブハウスの横を通り、さらに奥へと向かう。彼から着るように送られてきたウエアは、あまりに刺激的過ぎて人目が気になって仕方がない。
それは、素材がポリエステルの真っ白いトライスーツで、ご丁寧に下半身の補強やあて布が切り取られてあるから、薄い化繊の布地を通して、完全に勃起したイチモツがクッキリと浮き上がっている。鍛えられた肉体にピッタリフィットして、筋肉の凹凸をそのまま浮き上がらせる生地だから、ほとんど素っ裸でいるようなものだ。もし、生地の色が肌色だったなら、遠目には素っ裸の男が歩いているように見えただろう。
艶のある化繊越しに見る肉体は、あるいは全裸でいるよりもエロいかもしれない。女学生と対面しようものなら、「変態」と悲鳴を上げながら走り去るに違いない。警察沙汰になっては、大変なので、指定された場所にたどり着くまで、ゆったりとしたジャージの上だけ羽織って良いことになっていた。
指定された第2競技場の裏にたどり着いた。ここは、キャンパスでも最端部のようで、鬱蒼と茂る森の向こうは隣の敷地のようだ。休みと言うこともあって、付近に学生の姿はない。俺は、覚悟を決めて、ジャージを脱ぎ、競技前に行うストレッチを始める。伸縮性に富むトライスーツは、俺の筋肉の動きに追随し、ピッタリとフィットしたまま一部の隙もない状態を保つ。身体を前後に曲げる運動をするたびに、勃起した股間を突き出し、濡れたケツを突き出すことになる。もしその様子を誰かが見ていれば、変態がこれ見よがしに運動していると思うだろう。適度な運動で、軽く汗をかき、薄い生地がしっとり濡れて、さらに、エロさが増していく。
遠くからかけ声とともに、複数の揃った足音が聞こえてきた。集団でランニングを行っているようだった。その声と足音は、少しずつ大きくなるようで、こちらに向かっていることが察せられる。胸の鼓動が激しくなり、喉が渇いて仕方がない。彼の命令だったから、俺は体操を止めることができない。明らかに集団はこちらに向かっているようだ。
果たして、彼らは日常のランニングコースを走っているだけなのだろうか。それとも、意図してこちらに向かっているのだろうか。顔が上気し、俺の股間は意に反してますます硬度を増す。
「イッチ、ニッ、イチニィサンシィ」
かけ声とともに、ザクザクと地面を踏みしめる足音が近づいてくる。第2競技場の建物角を曲がった10人程度の集団が、規則正しい隊列を組んで、かけ声とともにやってくる。
「イッチ、ニッ、イチニィサンシィ」
何事もなかったかのように集団が俺の横を通り過ぎるかに思えた。しかし、一旦通り過ぎた集団の中に、かけ声でない雑音が混じる。少し行きすぎたところで、彼らはUターンして、こちらに戻ってきた。かけ声は止み、ザクザクと地面を踏みならす少し乱れた足音が戻ってくる。
「変態みっけ」
先頭の屈強な身体をした学生が、いやらしい笑みを顔に貼り付けて俺を舐めるように見た。バラバラと隊列を崩した学生に俺は取り囲まれる。
「こんなところで何してんの?おじさん」
俺の動きは固まる。おじさんって!そんな年じゃない!と抗議の視線を送るも、まったく相手にされない。
「でかいチンチン勃起させて、エロい格好で何してんの?」
遠巻きで俺を囲んでいた輪が少し縮まる。
「俺たちを誘ってる?突っ込んで欲しいの?」
股間を節だった拳で揉みしだきながら、口々に野卑た言葉を投げつけてくる。俺は恐怖を感じはじめ、動きを止める。
「そんな鍛えられた身体してんのに、穴は濡れてる?もしかして」
「犯っちゃおうか?」
「犯っちゃおうぜ。こんなエロい格好で、こんなとこにいるんだから期待してんでしょ」
「若い雄に輪姦されて喜ぶ変態なんでしょ?」
雄の汗の臭いに噎せそうになるほど、濃厚な空気が俺を包みこみ、思考が停止する。
「とりあえず、部室に持ち帰ろうぜ」
先頭だった男が、俺の脱いだジャージの上着を拾って、有無を言わせず後ろ手に縛った。筋肉の鎧をまとった男達に囲まれて、俺は抗うことも出来ず自由を奪われる。着いて来いと命令され、彼らに取り囲まれたまま歩き出す。
部室はそれなりの規模の鉄筋コンクリート製で、10人くらいの人間が入っても十分余裕のある部屋だった。体育会系の学生達らしく、競技用のユニフォームや練習着がベンチなどに散乱し、飲みかけのペットボトルが転がっている。洗っていないユニフォームを放置しているのか、饐えた臭いが部室に充満しており、体温の上がった男達からさらに汗くさい臭いが立ち上っていた。
俺は部屋の中央に引き出され、跪かされる。ニヤニヤ笑いを顔を貼り付けた男達に取り囲まれ、恐怖に萎縮する。ケツの穴がキュッと締まる思いだったが、股間の勃起は静まってくれない。
先頭だった男がどこからかハサミを持ち出して、俺のトライスーツの股間とケツの部分に穴を開けた。解放されてブルンと踊り出したイチモツは、竿に血管を浮き立たせ、膨らんだ亀頭はくすんだピンク色に艶やかに光っていた。鈴口の割れ目から透明な粘液が溢れ出し、重力に引かれて床に向かって垂れ落ち、蜘蛛の糸のように鈍く光る。汗をかいて濡れたケツの割れ目から、発情した雌の印を漂わせているのか、男達の目の奥がギラリと光を放つ。
俺は後ろ手に縛られ、上半身を前掲し、両膝を開いて力を入れなければ倒れ込んでしまいそうな格好で跪いている。情けない格好のまま彼らの足下を見つめるしかなかった。ひとりが一歩前に進み出て、俺の髪の毛を鷲掴みにし、引きずり出した蒸れたイチモツを口に突っ込んできた。小便と汗が混ざった不快な臭いが鼻孔に広がるが、俺は抗うことも出来ず飲み込むしかなかった。
「歯を立てんじゃねぇぞ」
後頭部を両手で抱えるようにして引き寄せられ、イチモツが喉に侵入する。異物を押し戻そうと、反射的に胃液が逆流して口の端から吹き出す。少し緑がかった白濁の胃液が迸り、床を汚す。しかし、男は意に介せず、口にイチモツを突っ込んだまま腰を前後させて喉を犯す。たちまち鼻水が垂れ、涙が溢れ出して俺の顔はドロドロになる。
「すげぇ締まる。気持ちえぇ~」
男はガシガシと腰を振り、自分だけの快感を楽しんだ。俺は身体を支えているのがやっとの状態で、冷たい男達の視線に見下ろされ、屈辱と恐怖のあまり抵抗ができない。しかし、俺の股間では、さらに硬度を増したイチモツが俺の意思とは関係なく、重そうに揺れている。精神的には縮み上がっているにも関わらず、俺のM性は更なる仕打ちと刺激を求めてズキズキと疼く。痛みと快楽の信号が混線した神経は、ますます熱を発して駆けめぐり、俺を深みへと落としていく。
最初の男が、俺の胃液と涎で濡れて、ヌラヌラと妖しく光るイチモツを引きずり出すと、次の男が入ってきて、俺を犯した。もうはき出す胃液もなくなってしまい、空えづきが俺を苦しめる。胃と食道の肉の管が、伸びたり縮んだりして体力だけを奪っていく。男達は涙と鼻水でドロドロになった俺の顔を見下ろし、肉食獣の冷淡な嘲笑を貼り付けて、楽しそうに笑っている。2人めの男もまた、精をはき出す前に次の男にタッチする。楽しみながら俺を徹底的にいたぶり、快楽を追求するつもりのようだ。喉を食い破られ、内臓を食いちぎられて、バラバラにされるような絶望的な気分に落とされていく。
俺はどこまで落ちれば良いのだろうか?