2018年8月18日土曜日

肉体の檻13

一通りの検査の後、ベッドに戻った。検査結果は良好で、念のため数日の間、様子をみて退院できるとのことだった。つくづく自分の愚かさに呆れるしかなかったが、暴走の結果がこの程度で済んで幸いだったと思う。
 奴はふたたび病院を訪ねてくれた。 検査結果を伝えると心底安心したようで少し目が潤んでいる。
「もしものことがあったら、どうしようかと思ったよ」
「ごめん」
「まぁ大したケガもないなんて奇跡以外の何物でもないよね。悪運強くね?」
「だね」
 何を言われても笑うしかない。風に吹かれて薄いカーテンがさわさわと揺れる。病院の中だというのに、変な気分になってしまった。ケガがないと分かった途端に催すのだから現金なものだ。それは、奴も同じだったみたい。病院のベッドという非日常な場所が変な刺激を産むみたいだ。
 薄い掛布団の隙間から奴の手が入ってくる。股間は既に臨戦態勢で、下着の前はテントを張っている。周りの物音を確かめて、誰も居なさそうだたので、奴の頭が潜り込んでくる。さすがに合体は無理だろうけど、しゃぶるくらいなら出来そうだ。
 熱い粘膜に包み込まれて、思わず吐息が漏れる。布団の真ん中がポッコリ膨らんで動いている。俺は手を伸ばして奴の乳首を弄ってやった。布団の中で奴が鳴く。
 腰を引き寄せ股間に手を伸ばす。そこはギンギンで先走りが滲んでいるようだった。変態なんだから。
 でも、いつ誰が来るかも分からない場所で、エッチをするのは興奮するものだ。なんとなく後ろめたいのも変な興奮を呼んだ。奴の頭の動きが激しくなり、我慢の限界が近づいてきた。俺は奴の口を下から突き上げ、溜まっていたものを吐き出した。奴は最後の一滴まで受け取り、口の中に吐き出した白いものを見せた後、喉を鳴らして飲み干した。
 濡れた唇がエロい。
 しばらく、話をした後、奴は、また来ると言いおいて帰っていった。
 次に来た時には、もっと激しいことをしてしまいそうだ。

2018年8月17日金曜日

肉体の檻12

耐えられないほどの頭痛で目を覚ますと、眼前は薄汚れたクリーム色の壁だった。気を失う前の記憶が少しずつ戻ってくる。
 奴が、俺とは別の男を連れて、楽しそうに会話を交わしながらマンションに入ろうとするのを見た。一瞬で只ならぬ関係であることが見て取れて、嫉妬と羞恥に沸騰した俺は自転車で暴走した。そして確認もせず交差点に突入した結果、車に跳ねられたわけだ。
 かなり強く頭を打ったのだろう。頭痛が半端ない。思ったほど全身の痛みは無かったが、首が少し痛んだ。心配そうな表情で俺を見下ろしている男性に気づく。
 奴がそこに居た。
「ああ。良かった。気付いたんだね」
 乗り出していた身を椅子に戻し、心底ホッとした様子で呟いた。
「居てくれたの?」
「そりゃそうだよ。自転車で脱兎のごとく走り去ったかと思ったら、いきなりドン、ガシャーン、ピーポーピーポーだもの。放って置く訳にいかないでしょ」
「そっか。。。ごめん。ショックでさ。青いなぁ。俺も」
「まぁ良かったよ。精密検査が必要らしいけど、普通にしゃべれるだけでホッとした」
 事故前後のことを奴と話しながら、勝手に嫉妬して、勝手に暴走して、勝手に事故に合って迷惑な奴だと我ながら反省する。
 しばらくして、看護師と医者がやってきて、瞳孔や口の中を簡単に確認し、全身を触診してから「精密検査の準備をします。少し待ってください。飲食は検査後まで待ってください」と言いおいて、部屋を出ていった。
 奴は、欲しいものを俺から聞き出し、準備するから一旦帰ると言って、やはり部屋を出ていった。病院の中は、思った以上に静かだった。身体が睡眠を要求しているようで、瞼が重くなってきた。俺は自然に呼ばれる形で、目を閉じると、重い睡魔に覆われてストンと落ちる。


2018年8月10日金曜日

肉体の檻11

奴を抱き、奴の中に何度子種を吐き出したか忘れた。それくらいいきり勃ったものを突っ込んで、腰を振り、鳴かせた。
 トレーニングセンターでマシーンを使いながら、同じように鍛えている男たちの股間やケツを見て半勃ちになるのが常態化しているくらいだ。女はまだ抱いた経験がないから、手っ取り早く姓処理できる男の身体に、欲情する回路が繋がっちまったみたいだ。
 全身の筋肉をとことん追い込み、たっぷり汗をかいた。シャワーを浴びてる最中も筋肉質なでかいケツを思い浮かべて勃起していた。筋肉を追い込むとどうも欲情するようだった。簡単に身体を拭き、トレーニングウェアを着て、スマホを取り出す。
 いつものようにLINEで連絡しようと思ったが、ちょっとした悪戯心が生まれた。連絡せずに奴のマンションで待ち伏せしてみようと考えたのだ。
 会社の帰りに、玄関で待っている俺を見つけて、最初は驚き、そして嬉しそうな表情に変わってゆくのを想像するとドキドキした。だいたい、これくらいの時間には戻ってくるはずだ。マンションの玄関口から少し影になるところに隠れて、驚かせてやろうと思う。
 夕暮れの薄闇の中、奴らしい人影を遠くに発見した。だが、その影はひとりではなかった。近づいて来るにつれ、片方が奴であることを確信するが、スーツの男が隣を歩いている。見るからに親密な雰囲気のふたりだった。奴は俺に見せるのと同じような、ちょっと甘えた表情で笑っている。直感的に、もうひとりの男と肉体関係にあることを悟る。
 血が逆流するのを感じた。俺は今、猛烈に嫉妬している。別に恋人同士である訳でもないのに、猛烈に嫉妬した。奴にとって、俺は単なる同性のセックスフレンドに過ぎないのだ。
 玄関までやってきた二人が俺に気づき、奴の顔から笑みが消える。とっさにマズイって表情をする。
 だが、俺には奴を問い詰める資格などないのだった。踵を返し、自転車に跨がり、振り返ることなく漕ぎ続けた。頭の中で、ふたりは激しく求め合い、貪るようにキスをし、チンポを突っ込まれて鳴いている奴の甘えた鳴き声が響く。
 もう何がなんだか分からないパニック状態で、自転車を漕ぎ続ける。そして、やばいと思う間もなく、死角から突然あらわれた車に弾き飛ばされた。上も下も分からず、俺は道路に叩きつけられ、ブラックアウトした。

2018年8月6日月曜日

肉体の檻10

「どうすんだよ!気持ち良すぎるじゃねぇか。ハマっちまった。ああもう」
 俺は腰をカクカクと振り、ヤツのケツをエグリながら耳元で呟いた。
「おまえのマンコ最高だよ。良すぎるよ。まじマンコかよ」
 柔らかに絡みついてくる腸壁に、激しく肉棒を擦り付けた。まさに欲情した獣よろしく、マウンティングスタイルで腰を振った。首を捻じ曲げてキスをねだってくる奴が可愛い。先程までの澄ましたスーツ姿は霧散し、メスのフェロモンを発散しつつ穴を曝け出し、尻をくねらせる。
「どうなんだ?俺のチンポ欲しかったんだろ?マンコ疼いてたんだろ?」
 本当に欲しかったのは俺の方なのだろうけれど、支配欲なのだろうか、それとも軽いS気が俺にはあるのだろうか。
 さっきまでスーツをピシッと着こなして、真面目な顔で仕事をしていたくせに、俺が送ったLINEを確認したら矢も盾もたまらず、飛んで帰ってきたのだ。尻を突き出して甘えた声で鳴きまくっている奴の姿を会社の人間は想像すらできないはずだ。
 誰にも見せない乱れた姿を俺だけに見せている訳で、なんだか、会うたびに愛しさが増してゆく。奴の感じる部分も分かり、どんな感じで腰を振ると喜ぶかも掴めてきた。もっと感じさせてやりたくて、もっと俺を欲しいと思ってもらいたくて、そこを執拗に攻める。
 そのうち奴は、どんどん余裕がなくなっていく。高まってくるものあるのだろう。ひと突き毎に、腹筋とケツの奥がビクビクと痙攣するように反応する。動画で見た、女がイき始めるときみたいに、昂ぶってくるようだ。
「ここか?いいのか?」
「あぁあぅ。。。ひぃあひぃああぁぁ」
 もう答える余裕もない。俺のチンポでこんなに感じるなんて嬉しくなる。わざと動きを止めて、じっと見つめる。
「いやだ。。。お願いだから。。。やめないで。。。よ」
 腰を動かさず、中でヒクヒクさせてやるだけで、奴は女のように鳴いた。
「お願いだから。。。もっとして。。。もっと欲しいよ」
 可愛いなぁ。焦らすのも限界だった。両脚を開いた上に抱き寄せ、いきなりトップスピードで突き上げた。奴は俺の首に両手を巻き付かせて、腰をくねらせる。
「いい。いいよ。。。いいよ。。。あああ」
 俺も我慢の限界で、溜まりに溜まった子種を奴の中に放出した。