2021年10月15日金曜日

ディープな世界01

 「はぁはぁはぁ。。。。あぁああぅあぅ。。。」

 緊縛され、鼻だけに穴の空いた全頭マスクを被せられた状態で俺はひとり喘いでいた。マスクを付ける前に、耳栓とボールギャグを噛ませられているから、実際に声ではなく、喉が鳴っているだけだったが、漏らした吐息が俺の頭蓋の中で乱反射している感覚だった。

 全身の自由と視覚、聴覚、発声を奪われていて、あるのは触覚のみなので、その感覚は先鋭化して俺を責め立てる。

 「はぁはぁはぁ。。。。あぁああぅあぅ。。。」

 この状態で放置されて、どれだけの時間が経ったか俺には分からない。延々と何時間も責め立てられているようにも感じるし、30分程度にも感じられる。計る術も、確かめる術も奪われてしまうと人の感覚は、これほど曖昧になるのだと知った。

 「はぁはぁはぁ。。。。あぁああぅあぅ。。。」

 ペニスは完全勃起状態だったが、ベッドに擦りつけて勝手に射精できないように仰向けに寝た状態で固定されている。もちろん、ケツマンコには、ウネウネと卑猥に動きながら激しい振動を与えるバイブが挿入されていた。ただ、バイブの刺激より、尿道の奥深くまで突っ込まれた電極付きのカテーテルの先端が前立腺に直撃を与えていて、俺の内臓はドロドロに溶けてしまっている。


 俺は、自分の肉体を極限まで鍛え上げることに快感すら感じるナルシストだ。それは、自認している。だから、大学に通いながら、週の内、ほとんどの日をトレーニングジムで過ごしていた。

 そして、前立腺だけで無茶苦茶に感じる肉体に堕ちたのは、ジムで出会ったある男が原因だった。