2018年9月22日土曜日

肉体の檻14

奴は頻繁に病室を訪れてくれる。そして、周りに人がいるときは諦めるしかないのだけれど、誰も居ないときは、いつも口で俺の性処理をしてくれた。
 ただ、じっとベッドで寝ているだけだから、妄想ばかりが膨らんで、エロいことをよく考えた。勃起した分身を持て余していると、決まって奴が現れて、口でしてくれるのだ。
 あの日、一緒にいた男とはあれきりだそうで、 これからは俺一筋なのだそうだ。本当かどうかを確かめることはできないけれど。奴のことを考えていると、また変な気分になってくる。最後に奴を抱いたのはいつだったろうか。あの艶めかしい尻に、極限まで膨らんだ俺の分身を突き入れ、ぶっ放したのは。
 そんなことを考えていると、また奴が現れた。
「へへ。また、来ちゃった。今日は。。。綺麗にしてきたんだ」
 それ以上、言葉を交わす必要はなかった。奴は、ズボンとパンツを下ろして、下半身素っ裸になると布団を剥いで、俺の上に乗っかってくる。既にギンギンの臨戦態勢な分身は、爆発してもおかしくないくらい膨張していた。亀頭と竿にローションを塗り、自分で穴に指を突っ込んで 少しだけ広げると腰を沈めてゆく。
 熱い粘膜が俺を締め付け、少しずつ飲みこんでゆく。この突っ込む瞬間が堪らなく好きだ。奴と一体になる喜びを感じるからだ。奴は眉間に皺を寄せ、口を半開きにして吐息を漏らした。
「これが欲しかった。欲しくて堪らなかった。あぁやっとひとつになれる」
 潤んだ瞳で奴は俺を見下ろす。そして、尻の肉が俺の下腹までくっつくまで腰を下ろし、グラインドした。俺の分身が奴の中で腸壁を食い破りそうだ。
 奴の顔が近づいてきて、唇を重ねる。舌が入ってきて、俺の舌先と触れ合った瞬間、甘い快感の波が背筋を駆け下りていった。両手で奴のケツタブを鷲掴みにし、腰を突き上げた。奴は必死に俺の舌を吸う。
『あぁ凄い。無茶苦茶気持ちいい』
 心の中で呟く。たぶん、奴も一緒の気持ちだろう。何回か腰を前後させるとマグマが出口を求めて暴れ始めた。久しぶりに奴を犯すのだから仕方がない。
「出そう。一発射っていいか?」
「うん。思いっきり出して」
 尻を抱え込み、夢中で腰を突き上げ、奴の中に発射した。何度も何度も。
 射った後も奴は、俺から降りようとはしない。実際、分身は硬さを失っておらず、ふてぶてしい姿のまま奴の中にある。
「そのまま、もう一発」
「うれしい」
 奴がまた唇を求めてくる。この分だと、あと2~3発は大丈夫な勢いだった。


「ねぇ。503の〇〇さん。まだ、昏睡状態なの?」
「ええ。そうみたい。脳波はしっかりしているから目が覚めてもおかしくないらしいのだけど。でも、頚椎を損傷しているから、首から下は全く動かないはずだって。。。若いのに。。。」
「でもさ。眠ってる表情がすごく幸せそうに感じるのは私だけかしら?」
「そうよね。私もそう感じてたの。。。寝たきりなら、このままの方が幸せなのかもね」